陶芸 屋久島日記

石膏を使って、型作り。原型を起こし、それに外型を作って、型から外して、本型を作る。小さな

器だが、3種類作ると、それなりに頭も使うし、手間もかかる。今年は梅雨に長雨が降ったので、

石膏も湿気気味で、固まるのが早く、ぐずぐずしてられない。本当なら、完全に乾燥させてから

仕事にかかりたいところだが、そういうわけにもゆかず、試作してみる。一つは、おそらく明の

時代の写しらしく、かなり手が込んでいる。もう一つは、ろくろで引いた部品と合体させるという、

これもなかなかのもの。なんだか、練習問題から、応用問題に変わってきたよう。ろくろで引く

だけより、3倍は時間がかかりそう。まあ、プロですから、きた仕事はなんでもやります。

       9.21

窯焚き。前回と同じ手順なので、割と楽に進めることができた。ただ、窯にだけ、関わっている

わけにもゆかず、新しく受けた、注文品を作りながら、タイマーで時間を見ながら、焼き進める。

いよいよ最後の焚きあげというとき、思ったより、温度の上がりが悪くなって、煙道の火の引きを

調節し直して、ほんの少し、窯を離れていたら、あっという間に上がってしまって、前回よりも

10度高くなっていた。今回は10度低い温度で、止める予定だったので、逆に20度オーバー。

なんてことだと、思いつつ、今更、後戻りもできずに、慌てて火を止めた次第。もの事って、

思うようにゆかないものだと思う。果たして、結果はどうなるやら。また、4日間、心配しつつ、

待つことになる。

       9.20

息子が、小さい方の窯の釉掛けと窯詰、こっちは大きい方。両方とも夕方までに終えて、今夜から

また火入れです。前々回は半分以上割れて、前回は割れはなかったが釉薬の剥がれが多数。今回は、

それを踏まえて、いくつか工夫はしたが、本当は土を変えないといけないのだろうが、もう素焼き

まで終えてしまっているし、小さい方の窯では問題なく焼けているので、何故大きい方では

トラブルになるのか。その問題をどう解決するか。本当に難しくて、どうしたら良いのか、

全くわかってないのだが、少しずつ、手探りしながらやってみるしかないと思う。

       9.19

陶芸の話。陶芸日記ですから。窯出しです。三日間、冷まして、温度計は下が60度上が70度でした。

前に開けた時は、レンガを外した段階で、パキーンという音があちらこちらからしてきましたが、

今回は静かでした。手で、じかに触れるにはまだ熱いので、手袋をして出しました。結果は、

割れてません。実は心臓がドキドキしてました。そこまでは良かったのですが、何か細かい

チリチリという音が聞こえます。器を見ますと、所々に小さな破片のようなののが見えます。

どうも、器のの口のあたりの釉薬が、部分的に剥がれているようです。それも、釉薬の種類で

なんともないものもあります。ちょっと、がっかりしたのですが、全ての作品を出して、割れた

器は一つもありませんでした。これで、前回割れた原因が急冷だったことは証明されました。

あとは、釉薬の問題。これは、シバリングという現象のもう一つの証明だと考えています。

土と、釉薬との収縮のズレが、このようなことを引き起こしているようです。昔はなかった

ことがここへきてなぜ起きているのか。それは土に問題があるということでしょう。今、

独自の配合で土をブレンドしているのですが、そのどこかに問題があるようです。しかし、

この問題を解決すののはかなり、時間がかかりそうです。それに、小さい方の窯では問題なく、

焼けているのに、ということも。大きな方の窯にも温度計を入れて、今回はかなり正確に

測ったはずです。ここで考えなければならないのは、温度と、時間の関係です。たとえ同じ

温度で焼いたとしても、かける時間の長さで、土と釉薬に及ぼすエネルギーの量は違ってきます。

長い時間をかけて焼くということは、より低い温度でも釉薬と土にエネルギーを及ぼして

いるということらしいのです。それを、測る道具として、オルトンコーンというものがありますが、

今回は窯に入れませんでした。この次、焼く時、窯にあっちこっちに入れておけば、どのくらい

エネルギーの量だったかがわかると思います。窯出しを終えて、早速、次の窯の準備を始めました。

時間も限られており、落ち込んでいる暇はありませんから。それにしても、奥が深いものですねえ。

何事もなく、順調にいってるときは、考えもしなかった色々なこと。右も左も崖っぷち、良い勉強を

させてもらっています。

       9.18

今日の仕事は窯関係。釉薬を作り足したり、掛けたり、素焼きの窯出しをしたり。でも、ガス窯は

今日も閉じたまま。夕方には、100度まで下がってくれたから、明日には出せそう。そして、大きな

オブジェを作る準備も始める。こちらも、気に入ったものができたら、注文者にみてもらう予定。

出来次第では、わが庭のエクステリアになるかも。ところで、昨日の海の事故。心配が当たって

しまった。すぐ近所の人。朝の散歩で、最近、時々会うようになっていた。以前は黒い犬を連れて

散歩していたが、だいぶ齢をとって、歩くのが大変そうだったが、犬の姿は見なくなって、一人で

走るようになっていた。前は避けるように歩いていたが、近頃は挨拶をしてくれるようになった。

事故らしいということだけど。昨日のニュースを知った時、ふと彼のことが頭をよぎってしまった。

悪い予感って当たるものだ。やはり、こういうことって連鎖するのだろうか。

       9.17

強い日差しとカラカラ天気。乾燥が急に早くなった。昨日挽いて、今朝削った、小皿がもう

真っ白く乾いてくれた。よく、割れずに乾燥できたと思う。小さなものだから、良かったけれど。

素焼きを窯出しして、次のを窯に詰めて、素焼きする。小さい窯で二度、素焼きしている間も、

大きい方の窯には焼いた器が詰めたまま。何しろ、断熱が良いので、なかなか冷めてくれない。

明日、十分に冷めてくれると良いのだが、なかなか待ち遠しい。まあ、待つのも仕事のうちだと

思いましょうか。窯出しした素焼き済みの器の、釉抜きをして釉薬をかける。待っている間、

手をこまねいているわけにもゆかないし。今朝、早く、消防のサイレンが鳴ったと思ったら、

近くの港に誰かが落ちたらしい。ジョギング姿だというから、顔見知りではないかと、心配になる。

今年に入って、すぐ近くに住んでいた、兄弟が相次いで亡くなったし、どうも、不幸が続く気がする。

この、快晴の空とは裏腹に。

       9.16

暑い、九月も半ばだというけれど。青空が広がって、今日でほぼ器は乾いてくれた。朝、土練機を

回して、一日、小皿を作る。醤油皿。これまで作った中でも、最も小さい皿。ほぼぐい呑に近い。

そういえば、板前さんは醤油猪口と言ってた気がする。確かに皿というより猪口。窯はまだまだ、

熱い。最低3日、場合によっては4日かかかるかも。機になるがここはじっと、待つことにしよう。

       9.15.

昨晩から、窯に火を入れて、夕方に終了。なんとか、順調に、ここまできた。あとは、一番の課題、

冷ましです。過去、ここで失敗したことは間違いないので、慎重の上にも慎重に。そういえば、

前回は、台風21号の風が結構強く吹いていた。まさか、あれが影響したとは思えないが、あらゆる

ことを疑ってみる必要がある。今日は、風は、大丈夫だと思うが、それでも、22号からの波は

かなりのもので、宅配便の運転手さんは、ものすごく波が高いと言っていた。窯焚きと並行して、

素焼きの窯づめをして、蕎麦猪口を削り、生乾きの器を、外に出し、風に当てる。朝と、夕方の

2度猿がやってきて、屋根を走り回り、庭の木の上から、キーキー騒いでいる。乾燥中の器に悪さを

するのではと、心配で、こちらも大きな声で威嚇するが、奴らはへいちゃらな顔で、遠くからこちらを

伺っている。ここ数年、見かけなかったのだが、またまた群れでやってき始めた。畑もあるが、それ

以上に焼き物を壊されたら、たまったもんじゃない。次から次へと、エンドレスにトラブルが

襲ってくる。

       9.14

最近の天気予報は、どうも当たらない。昨日は、明日は雨の確率60パーセントと言ってたのに、

一日中日が差していた。おかげで、だいぶ乾燥が進んでくれたから、良かったのだけれど。昨日から

始めた、釉薬掛けと窯詰、思ったより早く、今日中に終わってしまった。前回は5日ぐらい

かかったのだが。まあ、いろいろ考えながらだったし、形も大きさもバラバラだったから。

て、ことは明日本焼きということになる。前回、半分以上ボツを出してしまったことを考えると、

かなりのプレッシャーだが、あれから、思いつくことは、やったので、これでダメなら、もう

バンザイするしかない。やる前に、ネガティブなことを考えても始まらないから、とにかく、良い

イメージを頭に描いて、望むしかない。だから、ワクワクして、楽しみで仕方ないのだ。

       9.13

夕方、少し明るくなって来た。明日、天気になーれ!。だって、もう足の踏み場もないもん。本焼きの、

釉掛けするのに、置くところがない。仕方ないので、少し掛けては窯に詰めてをしてるんだけど、

これじゃあ、はかどらないし。話、変わるけど、大丈夫かなあ、台湾方面に向かっている台風、

それにアメリカのハリケーン。この前の、大阪を襲った21号もひどかったけど、ひとごとじゃないし。

もし、ここを通ったら、どうなってしまうのだろう。ちょっと、東を通るか西にそれるかの違いで、

天国と地獄のように、状況が変わってしまう。自然災害って、どうにもならないだけに、無力感が

つのる。

       9.12

予定を、変更して病院へゆく。来週のつもりだったが、カミさんが、旗日になってるよと、教えて

くれたから。走るにつれて、雨が降ってくる。血液検査の結果は、もっとボロボロではと懸念してた

のだけど、案外よくてほっとする。ただ、血圧が高めだと話すつ、先生が一時的に、薬を多く

しましょうと言ってくれる。それで、5から10は下がると思いますから。先生と、馬鹿話をしたら、

気持ちが明るくなる。気持ちに反して、空は暗くなるばかり。雨がどんどんひどくなって、家が

近く頃には恐ろしいような土砂降りに。この雨は、一体どこから来ているのだろうと思うような。

昨日挽いた湯呑みはほとんど乾いてくれてない。それでもだましだまし、削るが、はかどらない。

ここに来て、渋滞気味。焦ってはダメだけど、この空模様、いつまで続くことやら。

       9.11

昨日、挽いた、片口を組み立てて、湯呑を100個挽く。ほとんど休みも取らなかったから、さすがに

腰が痛い。ろくろ、蹴りっぱなしだから。前かがみの姿勢だから。早く、布団に横になりたいよ。

雨が降らなくてよかったが。もう少し、日が照って、風が吹いてくれたら、もっとありがたかった

のだけど。それでも、だいぶ乾いてくれたから、作業は進みました。

       9.10

割れた器の補充作品の仕上げをしたり、追加注文の片口を挽いたり、湯呑みを試作したりと、

めまぐるしい。天候もめまぐるしく、午前中は大雨、午後になって、日が差したかと思えば、

また夕方には雨。お客さんも、地元の人、観光客、顔見知りと、なんとなくめまぐるしかった。

秋は、物寂しく、しっとりした気分になるものだが、去り行く夏を追いかけているような人たちが、

どこか忘れ物を探し回っているような、そんな動きを目にした気がする。

       9.9

今回注文いただいたお店の人が、シンガポールから、器を見に来られた。遠路はるばると。関西の

出身の方で、ご家族を伴って。台風があって、関西空港が大混乱で、今日の飛行機も遅れるなどして、

大変な旅だった様子。年末オープンということで、色々な厨房設備も仕入れがてらの帰国だったとか。

お互い初対面で、器を見てもらうのも初めてだから、かなり緊張した。あちらも同様で、どのような

ものが出来ているのか、ずいぶん心配だった様子がうかがえた。なんにしても、色々話し合って、

なんとなく、ホッとした気持ちになれたことが、何よりだった。ただ、いくつかの追加と、改めて、

納期の厳しさもわかったから、改めて、気合いを入れ直す。他の仕事も、あるので、残り少ない、

年内を、どうやりくりして乗り切るか。試練は続いている。

       9.8

ようやく、壊れたぶんの補充作業の先が見えてきた。作ってみると、かなりな数。それに、天候が

冴えなくて、湿度が高いので、乾いてくれない。作業場は、置き場所がなくなって、足の踏み場も

ない有様。一日でも良いから、からりとした日が欲しいところだが、天気予報を見ると、ぐずついた

日が続きそう、秋の長雨っていうのか、前線がちょうどのところに居座っている。まあ、各地で

起きている、惨事を思うと、贅沢は言ってられないが。それにしても、激しすぎる気がする。

ていうか、バチが当たっているのでは、と思ってしまう。この自然との向かい方を、考え直す

時なのかもしれない。

       9.7

この日記、あまりに赤裸々に書きすぎているのかなあ。窯のことで、心配するメールが来たりして。

ちょっと、考えてしまう。でも、陶芸屋久島日記なんてタイトルつけてるし。その辺のことを、

書かないと、屋久島読書日記になったり、屋久島耕作日記になったりしてしまう。実際そういう時も

あるけれど。今は、とにかく、朝早くから一日中、陶芸のことばかり考えているわけで、この歳に

なって、これだけムキになっているのもおかしな話だけど。思い返せば、陶芸で、順調だった

ことなんてほとんどなかったわけで、順調だと、つまらなくなって、わざわざ。人がやっちゃ

ダメということを初めてしまう、天邪鬼だし。今回の、壁も、実は自分で原因を作っているところも

あって、だって、妙な窯を手作りして、それがうまくゆかないと嘆いているわけだし、自業自得なの

だから。まあ、なるようにしかならないし、行くところまでゆくしかないわけだし。野村のサッチーは

、「男は死ぬまで働け」と言ってたし、馬鹿は死ななきゃ直らないと、虎蔵さんは唸っていたわけだし。

まあ、元気で動ける間は、じたばたと足掻いてゆきましょうか。

       9.6

昨日、窯出しした、器を調べたら、半分ぐらいは取れそう。全滅までゆかなくてよかった。壊れた

器は、釉薬と形に寄ることもわかった。早速、補充するために制作を開始するが、形を変えて、

壊れにくいものに、それに釉薬もより安全なものに変更することにした。半分作り直すには、二人

掛かりでそれでも、かなりの日数がかかるだろう。それに、月末締め切りの他の仕事も最後の

仕上げに入ったので、平行して進める。より、安定した窯焚きができるように新たに仕入れた

素材も届き始める。何しろ、台風で船が止まっていたから。昨日の、目の前が真っ暗な状態から、

少しずつだが、明かりが見え始めた気がする。

       9.5

本焼き窯の窯出し。前回、温度が上がりすぎて、多くの破損だ出てしまったので、そこだけは

気をつけて焼成した。途中、温度計が正しく作動しないアクシデントがあったが、経験でなんとか

乗り越えて、窯を開けてみた。釉薬の溶け具合は悪くない。焼きの雰囲気も大丈夫。やれやれと

思ったところで、窯から嫌な音、パキンという。しまった、早すぎたかと、慌てて口を閉じるが、

夕方、十分に冷めてから、窯から出てくる器がほとんど、ひびが入ったり、釉薬が剥げていたりと

ひどいことになっていた。原因がわからず、いろいろ調べてみると、どうも思い当たるのが、

クリストバライトという成分による、冷め割れ。これまであまり気にしたことがなかったが、

どうも、200度を少し超えたぐらいの温度で、急激に冷ますと、割れたり、釉薬が剥げたりという

現象が起きることがあるというもの。今朝、工房に降りて温度を見るとまさに200度ちょっと。

その温度に、煙突のダンパーを開けて、口に積んであったレンガを外してしまったのだ。外は、

台風21号からの強い風。経験的に、いつもとそう変わらないタイミングだと、油断した。それが

まさにどんぴしゃり、最悪の条件だったということだろうか。ひょっとしたら、前回も、同じ

ような温度でで窯を開けてたのだろうか。これが、今回の失敗の原因だと、断言することは

できないが、他に思いつかないから、そういうことにしておこう。それにしても、これから

どうしたら良いか。残された時間はあまりないし、他に原因があって、また同じようなことに

ならないとは限らない。このピンチ、果たして乗り越えることができるのだろうか。

       9.4

昨日の晩、オークションで窯用温度計を探して、落札した。中古品だが合わせて4万円ほどの出費。

新品で揃えると10万円は下らないから、安いといえば安かったが、実際に使ってみないとちゃんと

動作するかわからない。今のおかしいのも、中古だから、結果、高い買い物になってしまったの

かもしれないが。それでも、島の貧しい焼き物屋は、工夫しなければ、やってゆくことは難しいので、

習い性になってしまった。たたらのお皿を作り、釉薬を5種類作り足し、釉薬をかけて窯詰。今日も、

いろいろ動いた。本焼きを終えた窯は、なかなか温度が下がらない。けれど、焦って冷め割れしたら、

元も子もないので、自然に冷えるまでゆっくり待つことにしよう。

       9.3

昨夜の10時過ぎに窯に火を入れ、途中順調に進んだが、前回と同じトラブルが発生してしまった。

温度計の表示が途中から上下逆転してしまい、上が上がらなくなってしまった。前の窯焚きでは表示を

信用してしまい、温度を上げすぎて、ほとんど割れるという、結果になってしまった。その轍は踏み

たくないと、いろいろ試してみたが、改善しない。てことは、温度を測る部分か、表示する器具かの

どちらかが壊れているということになる。以前は下の部分一箇所だけで測っていたから、過去の

データーを元に最後まで進めたが、さて今後どうしたものか考えてしまう。温度計も、測定するための

熱電対もかなり高価なのだ。気軽に買うということもできないし。かといって、大事なところの

温度を勘に頼るのもプロとして如何なものかと思うし。致し方なし、どこかで、安い中古品でも

探すしかないか。なんにしても、窯出しが心配でならない。

       9.2

いやあ、結構今日もいろいろ動きました。窯詰は昨日で終わったので、まずレンガで口をふさぐ。

市販の窯だったら、ドアを閉めて終わりだが、手作りの窯なので、毎回レンガを積み上げて蓋をする。

かなり手間のかかる作業だが、便利なこともある。温度を測る位置を自由に変えることができる

ということ。窯詰によって重点的に、知りたい温度のところも変わるし、それに合わせて作品の

釉薬を変えることもできる。市販の窯だと、いかに均一に焼くかを追求して作られているが、手作り

では逆にある程度むらが出やすいような構造に作ってある。薪の窯で得た知識で、一回の焼成で

バラエティーに富んだ焼き物が取れるというメリット。いわゆる窯変が出やすいということ。

その代わり、窯の温度は高いところと低いところで100度ぐらいは違ってしまう。それに場所に

よっては還元になったり、酸化になったりと、いろいろ変化する。うちのような小さな工房ならでは

の考えかただと思うが。その代わり、全てをうまく焼き上げることは難しい。どんなことも良し悪し

があるということ。そんな窯仕事の後、工房を片付けて、土を練り直し、次のたたら仕事の下地を作る。

カミさんが昨日から鹿児島に行って、留守なので、次男の世話をしながら。結構頑張ったので、

また血圧が上がってしまったのではと、夕方測ったら、久しぶりに130代で一安心。風が気になるが、

明日は火を入れようと思う。

       9.1

八月も今日まで。思い返せば、2ヶ月弱前のこと、突然、今の仕事が決まり、まず、毎年やらせて

もらっている、九月締め切りと年末までの仕事を、ある程度進める必要があって、一ヶ月、しゃにむに

働いて、八月に入ってからは、今度は依頼の器を必死に作って、なんとかここまでこぎつけた。

しかし、本当の戦いはここからで、どうやって、納得できる器に焼き上げるか。それも、数が

多いから大きい方のガスで焼かないといけないし、前回、大皿をほとんど割ってしまったという、

トラウマと戦い、最近ほとんど離れている還元焼成を、記憶を辿りながら再開するという、難しい、

仕事が待っている。釉薬をかけて、窯詰するのに4日ほどかかって、焼いて冷まして窯出ししてと、

だいたい1週間はかかってしまう。てことは、素焼き2回ぶんを焼き上げるのに、2ヶ月はかかる計算だ。

それもすべてうまく焼けての話。考えただけでも、気が遠くなりそう。受けた以上、弱音は吐けないの

だが、台風が来たり、そのほか、どんなアクシデントが起こるかわからない。まあ、心配しても、

何の得にもならないから、信じて、一歩ずつ進んでゆくしかない。

       8.31

8月も、明日で終わる。相変わらずの暑さだが、日の出がだいぶ遅くなり、日が暮れるのは

だんだん早くなって、赤とんぼが飛び、ツクツクボウシが鳴くのを聞くと、やはり秋の訪れに

物悲しい気分にさせられる。日頃の忙しさに追われて、ついつい忘れがちな季節の移ろいも、

ふと立ち止まった時に、心に忍び込んで、疲れた体に酒が入って、やっと元気が出ると言った、

昨今になっている。血圧が、気になって、朝も目覚めてから、すぐ起き上がるのを躊躇して、

布団の中で二度寝して、今朝も、とうとう朝の仕事を休んでしまった。仕事に一区切りついたと

いうこともあるが、なんとかなりそうかなと、安堵の気持ちを口にしたら、息子から、容赦のない

言葉を浴びせられた。確かに、足元を見ると、安堵などできる状態ではないとわかっているの

だけど、時には気をぬく時間も欲しい。そうでないと、ストレスでますます血圧が上がって、

それこそ年を越せなくなるのではと、これまた、暗い想念に襲われてしまう。ネガティブは

伝染するんだよね。

       8.30

天気予報を、今朝見たら、なぜか、九州は屋久島の南のごく一部だけ色が変わって、雨を表している。

どういうこっちゃと思ったが、当たるものですねえ。ずっと、降ったりやんだりの天気。用事で

港まで走ったが、途中道は乾いていた。戻ってくると、小雨が舞っている。てことは、ここだけか、

降っているのは。そのせいで、蒸す暑さが倍加している気がする。一日、釉がけをしては、窯づめの

繰り返し。朝から、気になって、しょっちゅう血圧計を作動させるのだが、頑固に150を指す。

なんで、こんなに、同じ数字が出てくるのだろう。壊れているのではとの思いが、一瞬よぎるが、

上がりもしないし、下がりもしないということは、長い間の今の生活で、徐々に、積み上げられた

数字なのだと、理解して、少しずつ下がるよう、チャレンジしてゆこうと思っている。

       8.29

カミさんが、街に出るというので、頼んで血圧計を買ってきてもらった。壊れてから久しいので、

全然測ってないし、どうも、朝から体がシャキッとしない。ちょっと動くにも、やっとのろのろとで、

だるさも取れないし。測ってみると、何度測っても150、下が90もある。やっぱり、これは疲労が

蓄積しているということに違いない。朝、3時4時から夕方5時まで、幾ら何でも働きすぎだろう。

そうかと言って、やらないわけにはゆかないし。近頃は、晩御飯が終わると、7時ごろには布団に

横になる。だから、睡眠時間は十分とっているわけだが。それ以上に暑すぎて、脱水気味なのかも

しれない。それと、精神的なストレスも、大きい気がする。昔、個展を3つぶっ続けに開いた時、

血圧が200を超えて、地面が揺れて、目から出血したことがあった。あれがあって、個展をやめたの

だが、今回は、それほどでもないのだけれど、それでも、やはり、かなりの負担がかかっているの

だろう。まあ、一度、大きい方の窯で、本焼きを終えれば、大体のペースがわかるだろうから、

少しは先も見えてきそうな気がする。あっ、でもその先にまだ、別の仕事が待っていた。いやあ。

こりゃあ、大変だ。なんとか、無事に、年を越せると良いのだが。

       8,28

還元焼成の本焼きのための釉薬を作ろうとしたら、材料が足りなかったので、慌てて注文する。

待っている間に、前に作って、棚で待機していた、カップに彩色する。白化粧したところに、

剣先で柄を入れて、下絵の具で色を塗ってゆく。一色ずつ塗り重ねてゆくと、夕方までかかって

しまう。手だけを動かすので、疲れた体には恰好の疲労回復になる。話は変わるが最近血圧を測って

いない。血圧計が壊れてしまったので。かなりハードな仕事をしているから、上がっているのではと

気になるが。そんな時なので、今日のような坐業はまさに骨休めと言って良いと思う。

       8.27

箸置きを仕上げて、窯づめ。酸化の本焼きを始める。次に工房の裏の片付け。ガス窯の部屋との間、

物置状態になっていたところを、整理して、釉掛けスペースを作る。素焼きを出したら、すぐに取り

かかれるように。ガス窯はまだ200度近いし、工房は本焼き中で大変な暑さ、裏のスペースも屋根の

スレードが焼けて蒸し風呂、もう何処へも逃げ場がない。どこかの窯元みたい。あっ、そうか、小なり

といえど、うちも窯屋だったか。

      8.26

夜中に目覚めて、窯に火を入れる。雨が降っていて、幾分、暑さも和らいだ気がする。素焼なので、

午前中には窯焚き終了。還元焼成用の釉薬を作ろうとしていたら、酸化焼成の本焼きの方を手伝う

ことに。それではと、箸置きの釉掛けを始める。数が多い上に、細かいので思った以上に手間取って、

結局夕方までかかって、なんとか掛け終える。こういう小さなものは、隙間に入れられるので、場所を

取らないで良いのだが、なんせ時間がかかる。思った色が出てくれるか心配だ。

       8.25

ここ二日の蒸し暑さ。一体どういうことでしょう。朝からだから、散歩で我が家の10歳の犬は、

途中で何度も立ち止まっては、苦しそうにハアハアと肩で息をしている。もう、老犬の部類に入るの

かもしれないけど。こっちも同様でじとじと汗が噴き出して、もう、どうにかしてと叫びたくなる。

そんな中、一日素焼きの窯詰。窯の中は一層むんとして最悪。おまけに電球の熱もこもって、

いくら水を補給しても、すぐに汗になって出てしまう。これじゃあ、サウナだよ。明日は、朝から

火入れで、どうか少しでも、爽やかな風が吹いてくれと祈るばかりです。

       8.24

朝、2時過ぎに起きて、コーヒーカップの把手をつける。これで、今回注文ぶんの制作が終わる。

気が抜けて、ばったり30分寝てしまう。散歩にゆき、家の周りの片付け。ついでに草も払いつつ。

工房では化粧がけと体験作品の荷造り。昨日、メールで、注文いただいた、今度できる料理店の

シェフがシンガポールからやって来てくれるという連絡が入る。それまでに、素焼きを終えて、

できれば一度本焼きを済ませることができれば良いのだけど。他にもまだ、作らないといけない

ものがあるし、焦ってもどうしようもないことだから、流れに任せようと思う。

       8.23

昨日は、午後から急に風が強まり、3時ごろからは停電になって、仕事にならないので、早々に

戸締りして家に戻った。真っ暗な中で簡単に食事を済ませて、床についた。夜中に島をかすめて

いった、台風19号は、大きな勢力と強い風で外の木を激しく揺らせていった。朝、まだ暗いうちに、

外へ出て、辺りの様子をうかがったが、木の枝が折れていたのと、郵便ポストが倒れていたぐらいで、

大した被害はなさそうに見えた。最も心配したビニールハウスも無事立っていた。ところが、ハウスに

足を踏み入れてみると、補強に入れたパイプがあっちこっちにズタズタに外れていた。風で揺すられて、

金具が外れてしまったらしい。揺れどめに張ったロープもあっちこっち緩んでたるんでいた。

ということは風の圧力が相当強かったということになる。もし補強していなかったら、潰されて

いたのかもしれない。なんとか、応急的に修理して、元に戻したが、次にこれ以上の台風が来たら、

きっと潰されてしまうに違いない。工房の方も、雨漏りもなく作品に被害がなくて、一安心。それに

しても、もう少し東寄りを通過していたら、一体どんなことになっていただろうか。今回も、ギリギリ

紙一重で助かった気がする。

       8.22

今日、挽いたコーヒーセット50組で、今回の注文のすべての成形が終わった。小は箸置きから

大は30センチの皿まで、1000個あまり、なんとか形だけは作ることが出来た。しかし、これからが

本番である。これをいかにして、焼き上げるか。頭の中にはだいたいのイメージはあるが、これ

ばかりは焼いてみないとわからない。まず、割れないように焼くこと。そして、どんな釉薬を

どのように掛けるか。すべて、経験と技量が試される。それに、天候のような運も。今年は、

殊の外、台風の発生が頻繁だし。まずは、目の前に迫っている19号。午後から、対策をする

つもりだったが、間に合わなかったので、明日の朝頑張ろうと思う。町の放送で、明日の船の

欠航やバスの運休の知らせが次々と流れてくる。これまでにない、緊張感だ。とりあえず、

しっかり備えないと、すべてが水の泡になる。畑も心配だが、まずは工房の被害を最小に抑える

ことが一番だろう。

       8.20

昨日挽いた皿を、午前中に削り、午後は、今回注文を受けた最後の、コーヒーセットに取り掛かる。

するとなぜか、お客さんが次々と。来ない時は、全く来ないのに、一組くると、続くから不思議。

そのうちふた組は地元の人たち。時々来てくれるご夫婦と、今年オープンしたペンションの

オーナーさん。前に、頼まれていた器を取りに来てくれた。試作品を見て、もう一つイメージと

違ったらしく、改めて作ることに。こういうことはよくあることで、納得がゆくまで、何度でも

やり直す。結構、忙しそうで、外国からのお客さんが多いとか。特に宣伝してなくても、口コミで

来てくれるという話。器にも、熱心で、この器にはサラダを盛って、次に注文の器は煮物用ということ。

器の良い宿との評判を嬉しそうに話してくれた。こちらにとっても、やる気を出させてくれる何よりの

言葉。疲れを忘れさせてくれる。

       8.19

今朝は馬鹿に早く目が覚めて、2時過ぎから仕事場に下りてしまった。昨日削り終えた皿50枚に、

白化粧の刷毛目をして、挽きで30センチの皿を作る。電動ろくろでやるつもりだったが、ここまで

蹴ろくろで頑張ってきたので、最後までやり切ろうと蹴って作る。へたらないようにと、思い切り

土を硬めに練ったので、なかなか思うように扱うことが難しい。そのうちに、左の二の腕の付け根が

痛み出して、それがだんだん激しくなる。ここのところ違和感を感じていたのだが、ここへきて、

とうとうズキズキしてきた。なんとかだましだまし、予定の30枚挽き終える。ほとんど、休憩も

取らなかったから、いったい何時間、ろくろに向かっていたのか。明日、削り終えれば、あとは

小さいものが残るのみ。だいぶ先が見えてきた気がする。

       8.18

今日の、飛行機で娘が孫を連れて戻っていった。2週間余りの帰省の間に、孫は体も動作も

ずいぶん変わって来た。小さい子の成長のいちじるしさには眼をみはるものがある。それに対して、

こちらはどんどん衰えてゆくわけで、気分は黄昏てゆくばかり。夕方、息子とちょっとした造形の

ことで言い争いになった。最初は、軽く意見を言ったつもりだったが、だんだんエスカレートして、

ついつい声が大きくなって、お互い黙り込んで、なんとも後味が悪い。より良いものを作りたいと

いう願望から、言わなくても良いことを口にしてしまうわけだが、こればかりは妥協できないし、

後から悔やみたくないし、物言えば唇寒しということになる。制作するということは、こういう

葛藤の繰り返しなのだなと思う。

       8.17

憩室も節制が効いたか、気にならない程度に回復した。お酒をほぼ水みたいのにして、コーヒーも

ひかえたのが良かったらしい。仕事は控える訳にはゆかないので、ろくろで皿を1日造る。とにかく

蒸し暑く、ジトジトと汗が噴き出すが。予定した数を挽けたので、達成感はあったが、服の汚れ方も

半端なく、ズボンが泥だらけになる。小物だとこうまで汚れることはないのだけれど、大きな皿を

蹴ろくろで挽いたのだから。何より土練りの量が、ざっと計算しても90キロぐらいは練ったと思う。

まだまだ体力は大丈夫と言っておこう。

       8.16

台風に火山の噴火。つくづく自然災害と背中合わせで生きているんだなと感じる。なんとか

大ごとにならないといいんだけど。こればかりは、人間の力でどうにかなるものではないから。

昨日、痛かった足はだいぶ良くなったが、今度は憩室が時々ズキっとして、まあこちらは

騙しながら付き合うしかないようで、ちょっと呑みすぎと、疲れすぎだと思う。それでも、

昨日原型を作ったお皿を予定通り組み上げて、ひとつ前進。世間もお盆休みがそろそろ終わって、

また日常に戻ってゆくのだろう。今夜は、早めに休んで、明日からの仕事に備えたい。また、

ろくろ作業を再開して、皿を挽くことになるのだろう。

       8.15

ヂガレダー!。3時半から、ほぼ立ちっぱなしで、休みも取らず、スラブローラー回してました。

夕方から、足の裏が痛み出して、まるで縄文杉の帰り道みたいに、目の前がぼーっとしてきて、

うーんちょいと頑張りすぎたみたいです。なんとか、目標の25枚の一歩手前24枚、尺皿のたたらが

できましたが。それも、一つ一つデザインを変えて、立体版画の要領で、レリーフで模様をつけて。

あとは、組み立てがうまくゆくとよいのですが。明日の仕事です。今回の注文の中で、一番大きい皿

だから、気合を入れて頑張りました。水はしっかり補給したつもりだけど、ちょいと、脱水気味かも

しれません。

       8.14

世間はお盆休みのようなので、朝一番で墓参り。散歩がわりに歩いて帰る。途中、二つの牧場を

見ながら。ウシたちもお盆に関係ないようで、お腹をすかせてモーモー泣いてました。それから、

気になっていた、県道際に立てた看板周りの草払い、ついでにバス停周りも。午前中は素焼きの窯づめ。

午後はたたらの皿作り。夕方から、次に作る大皿の準備。型を作ろうと発泡スチロールカッターを

引っ張り出すが、調子が悪く通電しない。仕方なくカッターナイフで成形。明日から、今回注文を

受けた中で最大の大皿をたたらで作ろうと思う。ということは、ウチもお盆に関係なく、お仕事

なのです。

       8.13

レ・ミゼラブルを読み終える。休憩時間に夜中にと少しずつ読み進めてきたのだが。気がつけば、

世間では残暑という季節。ジャンバルジャンという男の人生、秋の寂しさを感じさせる風が

よく似合っている。さよならだけが人生だと言ったのは誰だったか。次は、三国志演義を読み始める。

       8.12

台風の影響か。時折雨が降ってくる不安定な空模様。昨日までのように外に出して乾かすことが

出来なくなった。雨上がりにカッと照らされると蒸し暑いこと、この上ない。今日もたたらの仕事。

ここのところずっと続けている。今日は、型を使って。これまで棚に埃をかぶっていたアイテムを

テストしつつ、まさに試行錯誤の連続で。世間はそろそろお盆の準備に入っているらしいけど、

今年はそれどころでなく、とにかく一歩ずつでも前へ前へと突き進んでいるのです。

       8.11

午後から素焼きの窯出し。朝、口を開けたのだが、あまりに熱いので、昼まで待って。それでも

素手で触ることが出来ず革の手袋をして出す。ぎゅうぎゅうに詰めたので、隙間に手が入らず

いきなり棚板を落として幾つか壊してしまう、ショック。それでも気を取り直して、夕方まで

かかってなんとか出し終える。粗相して割ってしまった以外は、窯で割れたのがなくて良かった。

離れに運んで整理しながら並べたのだが、その数の多さに我ながら圧倒される。これで、まだ

注文の半分ぐらいだからいやあ、恐ろしくなる。こういう時は稲刈り方式に頭を転換する。先を

見るのでなく、やり終えた後を見るという。そうすれば、もうこんなに頑張ったのか、結構いい

仕事してるじゃん、というポジティブシンキングにできると思うから。これから、作る器が

だんだん大きなものになる。やり甲斐もあるが、手腕が見えやすいシビアーな世界が待っている。

       8.10

昨日から、板作りで皿を作っているのだけど、粘土の板を作るためにはたたらという道具を使う。

薄い板を重ねて、針金で切っては一枚づつ外して一定の板を切るのだが、工房には5ミリと7ミリの

タタラしかなかった。そこであり合わせのボードを切って、2ミリのタタラを作った。これを

使えば7ミリと2ミリを重ねると9ミリになる。これで昨日、お皿の板を切ったのだが、どうも

厚すぎてイメージと違う。そこで今日は7ミリで作ってみたが、今度は薄すぎて華奢な感じに

なってしまう。ということは8ミリが最適ということになるが1ミリの板がない。色々探したが

ちょうどその厚さだと、ボール紙しか見当たらない。しかしボール紙をそのまま使ったのでは

ペラペラで使い勝手がよくない。そこで夕方、アクリルのジェッソを塗って補強することにした。

紙に薄く塗り広げていると、妙な刺激があって、突然絵を描きたいという欲望が持ち上がってきた。

今は無理としても、落ち着いたら、また描きたいなと思う。おとといの晩のことだが、酔っ払って、

オークションを見ていて、欲しい絵があって、朝、気がついたら落札してしまっていた。幸い、

高価なものでなくてよかったのだが、潜在意識の中に絵への憧れが、うごめいているのは間違い

無いのだろう。

       8.9

停電が終わって、電気が来た3時半、早速工房へ下りて素焼きを始める。ぎゅうぎゅうに詰め込んだ

ので温度が上がるか心配だったが、いつもより、1時間ほど長くかかったがなんとか素焼きを終了。

ただ、上と下の2箇所で温度を測ったら100度も差があった。手作りであまり均一に焼けない方が

面白いだろうと設計した窯だったがこれほどとは、ちょっとショック。下で1200度だったら

上は300度を超えているかもしれない。前回、下で1250まで上げてしまったので、上は一体

何度だったのだろうか。おまけに、時間も長くかかったから。ほとんど割れてしまった理由が

改めて理解できた気がする。

       8.8

高曇りといったら良いのか、決して曇り空ではないんだけど、ガスっている感じ、おまけに

風が吹かないから、鬱陶しい。じとっと嫌な汗が出てきて。こちらは、窯の中と、離れを行ったり

来たり、何往復したことやら。朝の四時過ぎから夕方まで。入った入った、こんなにギッシリ

詰め込んで焼けるのだろうかと心配になる程。素焼きだから、なんとかなると思うのだが。本当は

早くから火を入れたいところだが、夜中に停電になるというので、4時過ぎてからということに

なりそう。暑い中での窯焼きはしんどいのだけど、そんなことは言ってられないからね。まあ、

本焼きの予行演習ということで。

       8.7

今回の、注文のほぼ前半のろくろ作業を終える。小物中心に作ってきたが、置き場所がなくなって

しまったので、一度素焼することにする。小さい窯では埒があかないので、ガス窯を使おうと思う。

今日は、ぐい呑を削ったり、小鉢を仕上げて刷毛目を入れたり、天気が良いので、外に広げて

乾燥させたりと、作業は色々。素焼きが終わったら、一度本焼きをして、イメージをまとめようと

思う。明るい色ばかりでは深みが出ないし、還元だけでは落ち着きはでても、賑やかさがでないし、

そのへんのバランスとメリハリをどうつけるか。これまでの経験をどう発揮させるかで、成否を

分けることになると思う。

       8.6

二日続いた快晴で、作りかけの器の乾燥が一気に進んだ。乾燥板が足りなくなり、困っていたので

大助かり。この前、32枚作ったところだったのに。全て、使い切るなんて。今日も、一日ろくろに

向かう。鉢とぐい呑を挽く。8月に入って、お客さんがあまり来ない。天気が良いので山に海にと

忙しいのだと思う。こちらも、ろくろの手を取られなくて、集中できてありがたいけれど、

なんか寂しい気もする。ちょっと、暑すぎるのかな。

       8.5

工房の花が咲き誇っている。ハイビスカスにムクゲといった花木の下にはアスターの仲間が白、

薄紫、濃い紫と三色。ルドベキアの黄色、百日草の赤、サルビアグァラニチカが紫、それに

タカサゴアオイにゼラニウム、それらの花たちが白いテッポウユリと一緒に咲いているから

なんともにぎやか。待ちに待った太陽のもとで嬉しそうに競って咲いている。

       8.4

制作に専念していたら、置き場所がなくなってしまった。台風の雨もあって、乾燥が追っつかない

のも一つあるが、二人でものすごい勢いで作ると、こういうことになってしまう。今日は、中国人の

お客さんが、体験の予約をしているとやってきて、調べてみたら、確かにメールが入っていたが、

こちらも気がつかないで、準備をしていなくて、お断りするしかなかった。翻訳の文章もわかり

づらいし、元々英字で来たので、スパムメールだろうと開けなかったということもある。先方も、

返事の確認なしでやってきたわけで、中国ではこのような予約が普通なのだろうかと首を

ひねってしまう。英語もあまり通じないし、どうやって対応したら良いのか、難しい問題が

これから、出てきそうな気がする。

       8.3

朝から間歇的に雨が降る。それも土砂降り。一体何の雨なのかと天気図を見るとあの台風の

尻尾がかかっている。近くにいた時には、ほとんど降らなかったのに、遠く離れて今頃降らすとは、

これまであまり経験したことのない台風だった。過去形にして大丈夫だろうか。また戻ってきは

しないだろうか。近頃の気象は何が起きてもおかしくないから。娘が、赤ちゃんを抱いて帰ってきた。

旦那と三人で。初めて見る孫の顔。よその赤ちゃんとはやはり違うものだと思う。抱いてないと

泣くというから、しばらくは賑やかになりそう。次男も家の床を足でどんどん鳴らして、大きな

音を出す。まさに協演ということになりそう。これに犬のスズの鳴き声が加わったら、大合唱と

いうことになるだろう。

       8.2

八月です、今日から。恐ろしい勢いで日が過ぎてゆきます。一日があっという間で、一週間が

あっという間で、一ヶ月があっという間です。その間には、大雨があり、猛暑があり、台風が

来ます。時々子供が熱を出し、腰を痛めたり、膝を痛めたりしながら、毎日、土にへばりつき、

ろくろを回し、窯を焚いて、上手く焼けたと喜び、思ったように出来なかったとがっかりし、

朝は畠に下りて、虫に食べられたと嘆き、枯れてしまったと胸を痛め、綺麗な野菜が採れると、

真っ先に家に持って帰り、甘いだとか辛いだとか、柔らかいだとか、一喜一憂の日々。あれ!、

何書いてるのだかわからなくなってしまいました。

       8.1

 

      戻る

前の日記を読む

7.1-7.31の日記

6.1-6.30の日記

5.1-5.31の日記

4.1-4.30の日記

3.1-3.31の日記

2.1-2.28の日記

1.1-1.31の日記

12.1-12.31の日記

11.1-11.30の日記

10.1-10.31の日記

9.1-9.30の日記

8.1-8.31の日記