陶芸 屋久島日記

病院に定期検診に行ってきました。年四回、今年最後の。お腹をエコーで見てもらいました。

膵臓に嚢胞が見つかってから、毎年一回の検査を続けています。今年も変化なし、ほっとしました。

それにもう一つ、朗報。なかなか、よくならなかった脂肪肝が初めて正常になりました。これは

本当に嬉しいことでした。今年も残すところ、2週間あまり、明るい気持ちで頑張れそうです。

       12.11

「今年もこの時期が来ました。」と、言って入って来たのは、ホテルの人。シュトレンを今年も

届けてくれた。一年お世話になりましたという意味もあるのだと思うが、お世話になったのは

むしろこちらの方かもしれない。ウェイトプレートの注文をもらったり、お客さんを送り込んで

くれたり、あれこれ、随分助けられた。ちょうど、ラジオで話しが出て、噂をしていたところ

だったので、まさにジャストのタイミング。シュトレンはドイツのクリスマスのお菓子で、硬く

焼いたパンに、ナッツやドライフルーツなどがたくさん入って、少しずつ切って食べながら

クリスマスを迎える、というものらしい。工房の入り口に飾った、虹色の手作りクリスマス

ツリーを眺めて、可愛いと褒めてもらったり。夕方には、そこに泊まっているらしいカップルが、

夕べ、焼酎を呑んで綺麗だったと、カップ買いにきてくれたり。今日もお世話になりました。

       12.10

午後から雨に。シーズンオフだし、誰も来ないと思っていたが、まず、昼前に大きな土鍋を持った

人が入ってきた。ヒビが入ったのを直せないかということ、ここなら直してもらえると聞いたという。

見ると、完全にぱっくりとヒビが入って、割れ目が開いている。聞くと、焼肉とかにも使って

いたという。水を入れないでか、申し訳ないがここまできては無理と諦めてもらう。午後、

今度は海外からのお客さん。話を聞くと、コレクターだという。スマホでコレクションを見せて

もらったら、なんと、そうそうたる有名作家の作品が揃っている。中には人間国宝の作品まで。

我が、作品とは一桁も二桁も違うような作品たち。驚いていると、いくつか我が作品も購入して

くれるらしい。あの、超有名作家の作品たちのと一緒に並ぶのかと思うと、変な気持ちになる。

嬉しいやら、恥ずかしいやら。まあ、値段じゃないから、存在感で負けてなければ良いなあと

願っているのであります。

       12.9

今朝で、オブジェの制作を終える。あまり、撫で回しすぎると、みずみずしさがなくなって、

ヌメッとしてしまうから。やめどきが肝心。もう少しというぐらいがちょうど良い。特に、

焼き物の場合は、やりすぎると、大体最後は壊してしまう。見ていると、手を入れたくなるから、

ベランダに出して、風に当てる。これで、諦めもつくし。あとは、通常の仕事。ろくろに向かって、

注文品の水挽きと削り。今朝から、急に冷え込んで、一気に夏から冬へと変わった感じ。

今回は気が抜ける暇もなく、すんなり日常に戻れたようだ。

       12.8

オブジェは、だいぶまとまった気がする。途中、またヒビが入ったり、形が納得できず、大整形

手術をしたり、紆余曲折しながらも、こんなものかなというところまで来た。明日まで、持って

くれれば、なんとかなりそうな気配。形になってみると、結局以前作った雰囲気と似ている気がする。

自分の持っているものしか、出てこないのだなということか。同じ軌道をぐるぐる回っているような。

それでも、前のままでは決して無く、何か新しいものが加わっていると信じて、進んでゆくしかない。

       12.7

今日はオブジェの組み立てで、ドキドキして、早くから目がさめる。2時過ぎ、工房へ下りて、

早速、作業を始める。下部と上部を別々に作って、組み合わせる予定だったが、微妙にずれて、

重みで下の方がつぶれてしまい、みるみる無残に崩れてしまった。あっけにとられて、しばらく

放心状態。30分ほど、横になって、気持ちを立て直す。最初から、計画を練り直し、全然別の方法で、

型を作り直す。サイズも見直し、型も一体型に変え、土も硬めに練り直し、厚みも増して、前以上に

時間をかけてやり直す。今日は内型だけでなく外型も用意して、両方から締め上げて、型崩れを防ぐ。

しばらくして、落ち着いたところで型を外し、あとは手びねりの方法で、形を変形して、なんとか

イメージした形に持ってゆく。途中で、重みでヒビが入って、慌てて、粘土で支えたが、朝のような

一気に崩れるということにはならなかった。あとは明日まで、壊れずに持ってくれることを祈るのみ。

今の所、ギリギリの感じ。いやあ、何度やっても、この仕事胃が痛くなる。

       12.6

5個目のオブジェに大苦戦。紙に描いたものを、実物大に描いて壁に貼って、それを元に立体に

してゆくのだけど。あっちこっち設計ミスはするし、形にすると、雰囲気が違ってしまうし、

形に起こすこと自体がうまくゆかず、焦ってしまう。これで。本当にできるのだろうか。

満足するものが。不安と苛立ち。朝、3時からやってたのに。こんなに苦しむとは。ものを

作るのは、ゆるくない。

       12.5

小さい方の、オブジェを完成し、大きい方のオブジェの台座を組み立て、ワインクーラーを水びきし、

かなり仕事が進んだ気がする。あとは、問題の、大きい方のオブジェ作り。何しろ、荷造りを考えると、

20日頃までには焼き上げなくてはならないわけで、色々逆算すると、今週中には形を作らなければ

ならない。まだ、あれこれ悩んでいる段階なのに。作りながら、考えるしかないだろう。泣いても

笑っても、今年最後の大仕事。ただ、前回作った、土の色を生かす仕事ではなく、鮮やかな色でと

いう課題が重い。これまで作ってきたオブジェはどれも、黒か白ばかり、白もつや消しの、まるで

石膏のような色がほとんどだった。それが、真逆の鮮やかな色で。一体どう釉薬をかけるか、どんな

色で。考えれば考えるほど、わからなくなる。まあ、まずは造形に専念するとしよう。

       12.4

ここのところ、雨がしくなかったためか。水源地に問題があったらしく、断水。午後からは、雨に

なったが。皮肉なことに。オブジェは、少しずつ進んでいるが、何しろ、久しぶりの紐作りだから。

追加のワインクーラーは、初日、またもうや苦戦。形がなかなか思うように取れない。サイズも

うまく掴めない。前回も、かなり苦労したが。せめて、窯の中で爆発することは避けたいが。

       12.3

二つ目のオブジェの土台作り。作業は遅々としてすすまない。ここは焦らずに。なんせ、基礎が

しっかりしてないと。もう一つの土台には、印で三島模様を入れるが、イメージしてたような、

面白さが出てこない。朝、3時間もかけたのに。焼けば感じが変わるのか、一回消すか、判断が

つかない。この先が思いやられる。一つ、つまづくと、なかなか、あとの修正が難しくなる。

今回、ちょっと、時間を使いすぎて、やりすぎなのかもしれない。前のを、もう一捻りと思ったのが、

よくなかったのか。いやいや、ここは、立ち止まることなく、前へ進むのみ。ダメ元で。

       12.2

今日から、とうとう12月。あと、一ヶ月残すのみ。しっかり、過ごさないと、あっという間に

過ぎてしまいそう。いよいよオブジェ作りを開始。前は、メインの造形から始めたのだが、

今回は台から始める。下から、だんだんと上に向かって作ろことに。なぜかというと、本来

陶芸では、その作り方が基本だから。ところが、彫刻では、まず最初は主題となる部分を作り、

それをいかにより引き立てるかを考えて、台を準備する。つまり、より陶芸っぽいオブジェを

作ろうというわけ。結果、どういう違いが出てくるか。わからないけど、トライする価値はあると思う。

       12.1

新しいオブジェのデッサンを描いてみた。それを壁に貼って、他の仕事をしながら少しずつ修正を

している。感じはだいぶでてきたが、果たしてそれを実際の形にできるか。そして、できたとして、

無事焼き上げることができるのか。前のより、明らかにハードルが上がっている。まあ、やってみるしか

ないのだけど。先日、やっとゴールしたと思ったら、ゲートがいつの間にかもっと遠くへ移動していた、

というような感じ。物を作るというのは、マラソンのようなものとは、わかっているつもりだったが、

今回は、完走できるのか、心配になってきた。

      11.30

ぼんやりとだけど、オブジェのイメージが浮かんできた。そのための材料も見つかりそうで、

なんとなくだが、できそうな気がしてきた。しかし、相変わらずだが、時間がない。あと、2週間

ぐらいで完成させないと、間に合わなくなる。なんで、いつもこうハラハラしながらやらなければ

ならないのだろうか。大昔、個展を開くための時間がなくて、2週間で作品を作ったことがあった。

なんだか、あの頃の切羽詰った気持ちが蘇ってきた。

       11.29

朝、エーデルワイズの放送で起こされる。6時だ。こんなに寝坊したのは、どれぐらいぶりか。夜中に

目が覚めて、オブジェ作りのことを考えているうちに、うとうとして、延々と夢うつつで寝過ごして

しまった。いつもの、妙な夢。延々と探し物をするという。何を探していたのかは忘れてしまったが、

夢の中には色々な人が出てきたのは覚えている。近頃全く忘れていたような顔から、そういえば

どうしているかなと思う顔まで。次のオブジェ作りの課題に、答えを探し続けているのが、引っかかって

いるのだと思う。

       11.28

朝から小雨が降ってくる。昨日、畑に追肥をやったので、タイミングが良かった。今回は液肥ではなく、

鶏糞を。それと落ち葉を集めて、畝にばら撒いた。まさにオーガニックな野菜づくり。と言っても、

オーガニック教の信者ではないので、なんちゃってオーガニックで、なんちゃって永田農法でもあって、

要するにできるだけ手をかけないで、ほったらかしに近い、かと言って自然農法信者でもなく、あえて

言えばヴァナキュラーな野菜づくりがいいかなという程度。ヴァナキュラーとは、身の回りにあるものを

利用しつつ、手っ取り早い、無理しない、一昔前のお百姓さんが普通にやっていた、畑という意味。

本当、昔のお百姓さんて何でも屋だった。家の周りには一通りのものはなんでもそろっていたし。

早い話、あまりお金を使わないで、なんでも手作りしちゃうような、そんな暮らしが何より新鮮に

見えたものだったし。

       11.27

通常の仕事に戻る。ずっと後回しにしていたものたち。まずはカトラリーレストから。ところが、

来月初めの納期だったのが、来年に延びて、追加の注文も入ってきた。年末、落ち着いたら、どこかへ

気分転換に出たいと思っていたが、年内は無理になった。そちらは年明けに持ち越し。娘がお腹が

痛くて、熱も高い日が続いていて、そちらも心配。まだ、子供も小さいし、カミさんも、ずいぶん

気がかりな様子。飛んでゆきたい気持ちのようだが、彼女だって、若くないから、逆に足手まといに

なったら意味がないし、ただ、遠くから心を痛めて、よくなることを願うのみ。親心とは、

切ないものです。

       11.26

完全に気が抜けてしまいました。工房に一人。ネットで調べ物をしたり、本を読んだり。そういえば、

全く活字に触れてなかったことに気がつきました。脇目も振らずに、突っ走ってましたから。体験工房

には、大きなオブジェがでーんと鎮座してます。三体も。よくもまあ、こんなでかいもの焼いたなあと、

われながら呆れておりますが。お客さんも何組か。どのお客さんもリピーターのようで、一人からは、

「ヒゲがだいぶ白くなりましたな」と言われ、もう一人は、「2年前に来た時、その時のことを

ブログに書いてくれました」とのこと。旅先のことはよく覚えているものですから。ネットの

調べ物も、結局仕事関連のことばかりで、なかなか離れられません、休日といっても。

       11.25

オブジェを組み立てて、撮影をする。昨日はうまく撮れなかったので、今日は背景紙からライティング

まで、工夫して撮り直す。まあ、これならわかるかなという程度には撮れたので、今回のプロジェクト

はとりあえず終了ということになる。明日から、ぼちぼち日常の仕事に戻ってゆこうと思う。

       30.11.24

朝から出かける。焼きあがったオブジェを組み立てる材料を買いに。オブジェは、かなり大きいので、

分割して焼いた。台になる部分と、メインの造形部分と。最終的には一体化して、一つのオブジェで

あるのだが。それぞれをボルトで連結するように。そのボルトと、間に入れるクッションとを接続する

接着剤と。昨日は、一応仮置きして感じは見たのだが、それでも、完成形は初めて。それを、写真に

撮影して、先方に送る約束をした。もう、夕暮れが近く薄暮で、なかなかうまく撮影できない。

それではと、工房で撮ったが、こちらもストロボで反射したり、ストロボを切るとぶれたり、暗すぎ

たりと、思うように撮ることができない。結局、明日もう一度やってみることにする。こんなに

苦労しても、先方が気に入ってくれるとは限らないわけで、物を作って、それをプレゼンしてゆく

というのは、簡単ではないと改めて学ぶことになった。

       11.23

窯出し。ワインクーラーとオブジェと、二つの窯から。ワインクーラーは、思ったより色が薄かったが、

なんとか取れてくれた。オブジェは割れずに焼けてよかった。ただ、黒の化粧と釉薬とを間違えて

掛けてしまって、思ったよりテカってしまった。それに赤い緋色もあまり出てくれなかった。それでも、

無事だったからまあよかったと思う。オブジェは窯出しして終わりではなくて、いろいろやることが

多く、それもほとんど初めてのことで、考えながらだから、はかどらない。何にしても、これで

本当に区切りがついた。ようやく、日常が戻ってくる。

       11.22

大片付け。もう、七月から突っ走ってきたから、工房はとんでもない散らかりよう。やっっても

やっても終わりそうもない。特に、昨日ベランダでやったスプレーがけ。どこもかしこもまっしろけ。

あれ、真っ黒けはいうけど、まっしろけって言ったかなあ。昼まで頑張ってなんとかあらかた

落ち着いたかなあ。午後は、カミさんに頼まれて、家の周りの草払い。工房だけではないのです。

しっちゃかめっちゃかなのは。サースがはびこって、草払い機でも苦労をします。とりあえずは

燃料がなくなるまで。3時に工房に戻ったら、しばらくしてカミさんから電話。あの人も頑張り

すぎたみたい。お互い若くないんだから、無理は禁物だと思う。

       11.21

10時に工房へ下りて、窯に火を入れる。昨日の風もおさまって、上々の日和。しかし、さすがにこの時期、

夜は冷え込む。ほとんど、吹きっさらしに、キャンピングマットを敷いて、毛布をかぶって横になる。

仮眠しながらとはいえ、老体にはこたえる。上りは順調で、酸化気味を狙って、焼成をする。昼間は、

ワインクーラーの釉がけをしながら。今回は、すべてスプレーがけにする。使っている釉薬が沈殿

しやすく、すぐにノズルが詰まって、掃除しながらでなかなか捗ってくれない。3時過ぎにようやく

終わって、すぐに窯詰。そのあと、夕方にかけて畑で肥料がけ。今日も、よく働いた。

今夜は、よく眠れそう。

       11.20

朝のうち雨。だんだん良くなってはきたが、一日、ベランダで化粧と釉薬をかける。スプレーブース

には入らない大きな物たちなので。物を英訳するとオブジェというらしい。三種類の化粧と

二種類の釉薬で。ところが、終わってみて気がついたのだが、途中から、釉薬と化粧を間違えて

いたらしい。やり始めるとき、間違えないように、スプレーガンにそれぞれ、名前を書いて

おこうか考えたのだが、色が違うから大丈夫だろうと、考えたのが間違いだった。終わって

しまって気がついたって、もう、取り返しがつかない。大きなものだから、拭き取ってやり直す

と言ったって、どうにもならない。つまり、焼きあがるまで、どんなことになるやら、全く

わからないというわけ。まあ、怪我の功名という言葉もあるから、一か八か、ダメ元でギャンブル

するしかない。だいたい、わが人生なんて、いつだって、出たとこ勝負の行き当たりばったり

だったのだし。それにしても、よりによって、大博打になってしまった。賭け事には、手を

出さないのに、皮肉なものだと思う。

       11.19

ようやく、台風の後始末の、家の屋根の修理をする。落ちたスレートを差し込めば済むだろうと

簡単に考えていたが、とんでもない。風で、無理やり剥がされたらしく、周りにも被害が。それに、

割れているし、釘で止められているし、無理やり外そうとしたら、余計に割れてしまうし、どうやって

直したら良いかわからない。全部剥がしたら大変なことになりそう。瓦の方がずっと修理しやすいと

いうことがわかった。仕方がないので、ルーフィングを切ってはノリで止めてを繰り返して、

なんとか、応急修理でごまかした。他にも何箇所が、下から見たのではわからない、被害が出ていた。

いずれ本格的な修理が必要。いったいどれほどの費用がかかるのか、想像しただけで恐ろしくなる。

早くから、素焼きを始めたら、200度を過ぎたあたりでいきなり破裂音。窯を止めて、しばらく

冷ませて開けて見たら、一つが粉々に砕けていた。どうやら、空気が入っていたらしい。全てを

窯から出して、きれいに掃除して詰め直す。どうも、今日は、思い通りにゆかない日。午後は、

画集を見たり、化粧を作り足したり、ぼちぼち動いて過ごす。ここ2日、あまり働いてない。

そろそろ働き始めねば。

       11.18

完全に、気が抜けてしまいました。一日、ただ本を読んだり、ネットを見たり、仕事場に下りても

何かをする気力がわかなくて。まあ、夕方、やっと化粧土を作りましたが。7月から、突っ走って

きたから、仕方ないのかもしれませんが。やらなきゃならないことは山積みなのですが。雨が

上がってくれたので、ワインクーラーを外に出して、だいぶ乾いてくれました。あすは素焼きを

しようと思っています。

       11.17

やっと絵付けが終わる。思い起こせば、7月から取り掛かった仕事、四ヶ月経ってしまった。途中

他の仕事が入っていたから、長くなったが、今年もなんとか乗り切ることができた。あと、大きな

仕事はオブジェとワインクーラーを焼き上げること。今日は雨が降り出したので、乾燥は進まず、

来週に持ち越し。午後は、工房を片付けたり、硬くなった土を練り直したり。気がつけば、工房の

棚はガラガラで、黒板には、細かい注文がいろいろ書き込まれている。どれも後回しにして

しまったもの。明日から一つ一つ、作ってゆかねばと思う。

       11.16

今日は、かなり重要な日。オブジェの窯出し。まずは、破損なし。良かった。ひとつクリアー。

しかし、腰を痛める。変な姿勢で、窯の中で動いたから。なんとかごまかしながら、全て出し終えて、

いよいよ、組み立ててみる。台座の部分と別に作ったのを、一体化して初めて見る、全体像を。

うーん、やはり、バランスが、ちょっと違うような気もするし。まあ、こんなもんかという気もするし。

色をつけて、本焼きすれば、また違って見えるかも。あとは化粧がけと。釉薬がけにかかっている。

その前に、一緒に焼く、ワインクーラーを削って、化粧をかける。今回はスプレー掛けで。あとは、

天気も良いので、ベランダに出して乾かす。この調子なら、週明けには素焼きができるかも。

時間がだんだん迫ってきて、緊張感がまた高まる。

       11.15

畑にまいた野菜の種から芽が出てきた。去年、全くダメだったほうれん草や春菊も、綺麗に出てきた。

まだ、何も肥料をやってないので、1回目の液肥まいてやる。昼間の畑は、暑いほどで、シャツ

一枚になって、動き回る。1時間ちょっとかけて、全体を撒き終える。苗を植えた玉ねぎは、やはり

全て枯れてしまっていたが、ブロッコリーやセロリはいまのところ元気なようだ。コオロギの

赤ちゃんが大量に歩き回っているのが気になるが、不耕起でもなんとかなりそう。ずっと、

仕事場にこもっていたので、太陽の光を浴びると、元気が出る気がする。もう少しで、畑に

精が出せるようになるのだが。

       11.14

朝、4時から素焼きの火入れ。ワインクーラーのろくろ作業。ところが、うまく挽くことができない。

形が取れない。練り直したら、今度はへたる。次は、土にムラがあって、まともに形にならない。

4回連続失敗。もう、作れないんじゃないかと、不安になるが、土の硬さを調整して、荒練りから

しっかりやって、菊練りも200回、手を抜かずに練って、なんとか一つ、形になる。あとは、失敗なく

予定の数を引くことができた。ちょっと、舐めていたのかもしれない。危うく、自信喪失に

なるところだった。ただ、心配事がひとつ。それは、ろくろに向かっている時、窯の方から、

何か音が聞こえた気がしたこと。破裂音のような。工房で仕事をしている息子に、「何か音が

しなかった?」と尋ねたら、何も聞こえなかったという返事。あれが、空耳だったのか。

窯出しするまで、落ち着かない。

       11.13

オブジェを素焼きするための窯づめをする。窯にいっぱいいっぱいなので、運び込むのに苦労する。

これで、無事焼きあがるのか、心配になる。そうこうしていると、メールで追加の仕事が、飛び

込んできた。ワインクーラーが10個。小さい窯では何回も焼かないといけないし、大きい方は

窯詰終わってしまったし、発送期日にはギリギリだし、考え込んでしまう。だからと言って、

できないとは言えないし、もう、下手な考え休むに似たりと、とりあえず、作ることにする。

ところが、ここのところ、馬鹿でかいオブジェと、めちゃ細かい絵付けの仕事だったので、ろくろが

うまく挽けません。何度も失敗を繰り返し、ようやくいくつか形ができましたが。この調子では、

明日は、窯焚きしながら、ろくろに向かわねば。当分絵付けはできそうになくなりました。

       11.12

ここのところ途絶えていた、集落の半日奉仕の作業が復活して、今日が召集日。台風の後始末で、

側溝の泥を上げたり、道に覆いかぶさった樹木の伐採と片付け。2時間ぐらいで終わるかなと

思っていたら、しっかり昼まで汗を流した。思った以上のきつい作業。ここのところ、椅子に座って、

筆を持つ毎日だったから、全身運動は心地よい疲労ではあるが、老体にはなかなかハード。今朝も、

4時から仕事した後で、作業が終わった午後も、いつもの絵付け作業を続ける。なんとか、今週中

にはと、先が見えてラストスパートに入って。残念なのは、使い込んだ鉈鎌をなくしてしまったこと。

作業をしていて、ショベルカーが突然現れたので、つい気を取られて手を離したのがいけなかった。

おそらく、ショベルカーに押されて、山の中に入ってしまったのだろう。愛用の道具を失うのは

かなり落ち込むもの。せっかく、なくしたと思った、鎌が見つかったばかりなのに。

       11.11

昨日の雨の恵みか。大根の芽がではじめた。ここのところ、全く雨が降らず、カラカラに乾いた

土に染み込んだ、まさに天からの恵み。他の野菜もこの調子で続いてくれると良いのだが。

この時期にしては、ここのところ夏日になって、畑にはコオロギが元気に動き回っている。

去年は、そのために、青梗菜を3回、蒔き直した。芽が出るとすぐに食べられてしまって。

今年も、異様に暖かいから、どうなることやら。仕事がもうしばらくで、区切りがつきそう。

そうなったら、もう少し、畑で時間を過ごせると思う。

       11.10

相変わらず、外国からのお客さんが多い。日本人のお客さんは、来ても割とすぐに帰ってゆく人が多い。

それに対して、海外からの方はじっくり見てくれる。午後のお客さんは、大きなマスクが気に入った

らしく、あれは売り物じゃないというと、がっかりしていた。昼前の、パリからのお客さんは、

2年前にも小さな仏像を買って帰ったと言って、今回もいろいろ見て、3体を選んで行った。

合わせて4体、パリに渡ると思うと、不思議な気持ちになる。たくさん作ったと思っていたが、

気がつくとほとんど残っていない。今の仕事に区切りがついたら、年末は仏像づくりをしようと

思っている。

       11.9

今朝は、わけぎの種球の植え付け。春に収穫して保存していたもの。昼前に家族でインフルエンザの

予防接種。あとは、いつもの絵付け作業。以上。うーん、ちょっと短いなあ。そうそう、工房の

前に花も植えつけたっけ。ビオラにガーデンシクラメン、それとノースボールを。それから、

畑でなくなった鎌を発見。ちょっと、嬉しかったよ。そうそう、水道がすっぽ抜けて修理も

したっけ。何もないようでも、それなりに小さな、出来事があるものですね。

       11.8

昨日と同じように、真っ暗な中、畑を這いずり回って草を抜き、野菜の種を蒔き、雨が降りそうも

ないので、水をまく。工房で、今年最後の、体験作品の荷造り、そして、いつもの絵付け作業。

昼間は暑くて、蚊が猛然と襲ってくる。つい、この前までツクツクボウシも鳴いていたから、

ここはまだまだ夏を引きずっている。オブジェはだいぶ乾いてきたが、なんぜバカでかいので、

しっかり乾燥させないで窯に入れたら、割れるに決まっている。ここは、焦らず、じっくり

待たねばなるまい。

      11.7

今朝は、3時に起きて、畑に直行。真っ暗だから、軽トラのライトとヘッドランプの明かりを頼りに

草取りをする。手で引っこ抜いて。7月から、放っていたので、大変なことになっているが。

2年前は、毎朝、こんなことやってたなあと、懐かしく思いながら。あの頃の畑は大島グサが

はびこっていたから、大変さは今と比べようもないが。ここ数日の間に、鎌を2本、どこかに

無くしてしまい、素手で抜くのはきついけれど、鎌で切ってもすぐにまた生えてしまうから、

むしろ良かったのかもしれない。空が白み始めて、朝の散歩に出る。空には鎌のように薄い

上弦の月がぽっかりと浮かんでいる。そのために、月の球形がくっきりと見えて、本当にボールが

空に浮かんでいるのがわかる。あんなものが、空にあるのが、ふしぎだと心底思う。理屈では

理解していても、目で見ると、本当に神秘的で。

       11.6

ここへ来て、だいぶ落ち着いて来た気がする。オブジェも、今は乾燥待ちで、夏の体験作品の

最後の焼成に入って、年末恒例の仕事も、目鼻がついて来た。今朝は、大根の種をまいて、あとは

ぼちぼち、菜っ葉類の種を蒔こうと思う。相変わらず、草だらけだが、少しずつ、雑草を払って、

それから、何と言っても、手付かずだった、ハウスの整備に取り掛かりたい。台風でひどいことに

なっているが、去年の何もなかった時を思えば、ある程度、イメージができているだけ、気が楽と

いうもの。今年も、あと、わずかしかないが、怪我に気をつけて、ぼちぼちやってゆきたい。

       11.5

畑に、野菜の苗を植える。小雨だったが、大した降りでははないので。ブロッコリーにセロリ、

それにパセリ。イモの収穫をした後に。耕すこともしないで、元肥もなし。これで、本当に

野菜ができるのか、いつも、不思議に思うのだが、今年で2年目、収穫できているから、それほど、

大間違いではないと思う。土が、酸性になっていると思ったら、後から牡蠣殻石灰を撒いてやる。

あとは、定期的に液肥を巻いてやる。オーガニックにこだわるなら、化成肥料の代わりに、鶏糞を

水に溶いて、しばらく放置したものを撒く。いわゆる永田農法と、不耕起栽培のミックスという

ことになる。はっきり言って、無精者の手抜き農法。明日は、種まき。

       11.4

新聞のチラシに、「おまちどおさま。野菜の苗入荷」というのが目について、早速出かけてみた。

大変な混雑で、駐車場が満員で、県道で順番を待つほど。やっと、空いたスペースにクルマを停めて、

苗売り場にゆくと、大勢の人たちが、物色中。それぞれ、苗を入れるための箱に、何鉢も入れて、

歩き回っている。皆、首を長くして、待っていたらしい。聞こえてくる話では、種は蒔いたが、

やはり、ブロッコリーやキャベツなどは苗を買うという。うちは、バタバタして、まだ大根や

カブの種も蒔けないでいる。おまけに、いろいろ苗まで買ってしまって、早く植えないとと焦りが

つのる。屋久島では、夏は暑すぎたり、雨が多かったりで、なかなか難しいが、今の時期の大根や

菜っ葉類は最も作りやすいので、誰もが自家用野菜作りに精を出す。そうこうしていると、あっと

いう間にネギの苗が売り切れて、菜っ葉ももうなくなってしまった。誰もが考えることは一緒の

ようで、人気のある野菜は早くなくなる。明日は、畑仕事をするぞと、車を走らる。

       11.3

今朝、やっとオブジェの型を外す。なんとか、崩れることなく形を維持している。危なさそうな

ところを粘土で補強して、様子を見る。これならなんとか、ものになりそうに思える。まさに、

三度目の正直か。そうなると気になるのが、形。最初のイメージより、だいぶ大人しくなっている。

やはり、大胆な造形では難しいと、萎縮してしまったのではないかと。今回作った、3個のオブジェ。

少し、冷静になって眺めると、どこか物足りない気がしてきた。しかし、土だから、今更、手を

加えることはできない。それに、石やブロンズと違い、陶は無事に焼きあがっても、ぶつければ

割れるし、繊細なところは欠けやすくなる。素材ゆえの限界が。ただ、焼成の段階で、ある程度、

色のイメージを自分でつけることができる。その点が、焼き物の強みでもある。さて、どのように

焼き上げるか。ここで、新たな悩みが生まれてくる。まあ、無事に乾燥しての話だけど。

      11.2

コンスタンチン・ブランクーシという彫刻家は、具象彫刻から出発し、だんだん造形を単純化

しながら抽象化していった。代表作にタマゴ型の人の顔のような作品があるが、抽象的故に台座が

必要になって、だんだん台座を含めて一つの作品になるという方向へと進んでいった。その台座の

あり方も、工夫が進んで、台座の上に別の形の台座が乗り、その上に造形物が置かれ、それらが

一体となって一つの作品となる。もっとも最終的にはアトリエに並べられた作品とその空間そのものが

一つの作品と考えるようになって、彼はその状態を維持するという条件のもとに、美術館に寄贈すると

いうことが行われた。立体造形にとって、空間との関係性は重要な要素になっている。東京で

開かれている、マルセルデュシャン展、デュシャンは美術館に便器を持ち込んで、泉というタイトルで

展示した。これも、空間との関係性を考えると面白い発想だった。もちろん最初に行ったという

ことにおいて。なぜこんなことを考えているかというと、現在制作中のオブジェ、単純化した形

ゆえに、台座が必要になり、それらのバランス、形、周りの空間というようなことを、毎日考えて

いるから。焼き物は、例えば料理を守る器だと、盛り付けとの関係を考え、花器では、花との関係が

重要なのだが、いずれも、どちらかというと、引き立て役であり、主というよりはむしろ従の存在

なのだが、オブジェはそれ自体が一つの作品として空間に存在することが重要になる。それゆえ、

どうしたら、存在感があり、なおかつ空間を壊さない、そんな難しいテーマにチャレンジして、

毎日戦っているのですが、はっきり言って、表現力と造形力が、まだまだ足りない気がして、

苦しんでいる。

       11.1

 

 

 

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