陶芸 屋久島日記

このあいだの、大風で剥がされた、ビニールマルチを張り直し、新たに畝を立てて、早速

サツマイモの苗を差してゆく。今回は、自分で育てた苗で、切ってすぐに差すから活着も良さそう。

思ったよりもたくさんの苗ができていて、あっという間に2畝が埋まる。今年はもう1種類あって、

違うタイプの芋になる予定。それに、苗はまだまだ育ってくると思うので、畑が足りなくなりそう。

どこか、新しく植えるところを見つける必要がある。そろそろ、屋久島も梅雨に入る頃だから、

野良仕事も、落ち着いてやってゆきたいところ。あっ、そうか。今年は、ビニールハウスがあるから、

雨でも、関係なくやれることがあるのか。まだまだ、早朝からの焼き物仕事に、戻れそうに

ありませんねえ。

       10.24

午前中の事。リーンと電話がなって、息子は工房、こっちは奥でパソコンに向かっていた。当然、

こっちが取るべきなのだが、昨日、ホテルから問い合わせがあって、それを取ったのが息子だった

ので、ふとその事でかかってきたのではと、受話器を取らなかった。しばらくして、息子が飛んで

きて、ごめん、ネコ壊しちゃったという。一瞬何のこっちゃと思ったが、しばらくして、ハッと

気がついた。絵付けも終えて、素焼きも終わって、本焼きするだけになっていた、ネコのオブジェ。

三つあったうちの二つが首が取れて転がっていた。幸い、一個だけは何とか助かったが。結構、

評判が良くて、何人かが、楽しみにして待ってくれていた。運命を分けたのは一瞬のこと。

ちょっと、電話を取るのが億劫だったというのもあるし、大慌てで、服が引っかかったのでは

致し方ない。一つ、何とか生き残ってくれたのが不幸中の幸い。また作れば良いかと、前向きに

考えることにする。午後は、ケーキ皿を挽く。どうも、調子が良くなくて、3枚ぶっ続けで、

ミスをする。1枚目は土が硬すぎて割れてしまったし、2枚目は引いている途中で板がずれて失敗、

三枚目は出来るには出来たが、形が悪くてボツ。連続ミスはこたえる。気を取り直して、土を

練り直して、何とか立ち直るが。他にもいくつか、凹みそうな出来事が続いたが、まあ、そんな

日もあるか。明日はきっと良い日になると思いましょう。

       5.23

朝の2時半、夜中と言ったほうが良いのかなあ、ビニールハウスでゴソゴソ動き回る。最近必ず

現れるお友達ができました。一匹のガマガエルです。はじめてお目にかかった時はびっくりしましたが、

近頃はお友達です。ビニールハウスには水道も引き込んであるし、おまけにお古の蛇口を使って

いるので、閉まりが悪くいつもチョロチョロ流れっぱなしで、カエルさんには最高の環境のようです。

こちらにとっても、野菜の害虫を採ってくれると思うので、ありがたい存在なのです。

昨日、風で剥がされた防風ネットをしっかり留めるために、ビニール紐で結んでゆきました。

カエルさんを脅かさないようにとあまり近づかないようにしていたのですが、どうしても

退いてくれないので、足が最接近、20センチほどまで近づきましたが、逃げようとしません

でした。向こうも、安心しきっているみたいです。1メートルおきでぐるっと一回り上下2箇所ずつ、

合わせて100箇所、結んで固定しました。これで、かなりの風でも、飛ばされないと思います。

どんなに早くとも、4時より早くは起きないようにしていたのですが、ついに禁を破ってしまいました。

さすがに、夕方には、頭がぼうぼうです。明日からは通常モードに戻そうと思っています。

       5.22

風が強い。というよりも、吹き荒れている。日差しも強いから、ビニールハウスのサイドを開ける

べきか閉じておくべきか、悩んでしまう。開けたら、風でめちゃくちゃになりそうだから。ところが

昼に、寄ってみたら、熱気ですごいことになっていて、大慌てで開けたのだけど、今度は虫除け

がわりに貼っておいた防風ネットが吹き飛ばされて、トマトの畝に敷いていたマルチングの

ビニールも剥がされて、しっちゃかめっちゃか。外の、トマトの雨よけフレームのビニールも

一部が剥がされて、もう手がつけられない。海上も大時化で、フェリーも高速船も当然欠航。

こんなひどい風なのに、天気概況を見ると、風が強いぐらいのことしかふれてない。昼に立ち寄って

くれた、お客さんが、母親らしい人が見ている間、他の三人が外で待っていたのだが、あまりの

強風に恐れをなして、工房に飛び込んできた。それほどの風なのだ。トマトは、相変わらず次々と

枯れてゆくし、今日の天気で、もうチェックする気力も無くなってしまいそう。この地域では

無理なのかなあと、すっかり弱気になる。前に、農業好きの、イギリス人のガイドさんに野菜

作らないの?と尋ねたら、夏はやらない、冬だけ、という答えが返ってきた。よっぽどのことが

あったんだなと、その時は推測したのだが。なんにしても、ここで野菜作りをやってゆくのは

簡単なことではない。わが、やわな精神力では、なかなか耐えてゆくことが難しいと思う。

       5.21

今朝は、畑ではなく、庭の手入れをする。トリマーでの庭木の剪定作業。特に、デュランタが

ボサボサなので、それを重点に。我が家の庭には、10本ほどのデュランタがあって、最初は一本

植えたのが、種が落ちで育った苗を、あっちこっち植えてきたらそんなになってしまった。

冬に一度、刈り込んだのだが、ここへきてまた枝を伸ばしてきた。とにかく成長が旺盛で、

それでいて風に弱く、台風が来ると根こそぎ倒れてしまう。そうなる前に刈り込むことにした。

丸く刈り込んでやると、我が家の放ったらかしガーデンでも、いかにも手が入っているように

見えるから不思議だ。脚立に登って、作業するのだが、本数が多いから、結構腕が痛くなる。

次に、家の入り口のクロコスミアの植え替え。クロコスミアは屋久島のどこにでも咲いている花で、

ヒメヒオウギズイセンとも言うが、こちらのは園芸種のルシファーという名の一回り大きく、

色も濃いもの。去年から、隣のデュランタと野ばらに挟まれて、窮屈になって、花が咲かない。

この子達は、最初に植えた年は、ほとんど鹿に食べられて花が少ししか咲かなかった。近頃は

咲いてもほんのわずかだけ。あの、道端に咲いているのは、嫌という程、花をつけるのに、難しい

ものだなと思う。なぜか、こういう、なんでもない花が好きなのです。もう1種類。こちらは

クジャクアスターらしいのだが、庭中に広がって、小さな、紫の花をつける、野菊の仲間がいる。

こちらも植えてから長く経つが、他に、濃い紫のミカワノギクというのと、パンパスグラスに

くっついてきたシロギクというのもある。それらが勝手に交配して、我が家だけの雑種のノギクに

なっている。今工房の入り口でも咲き始めているが、それがおかしなことに、一株一株、紫色の

濃さが違っている。おそらく、いろいろな遺伝子が混ざり合って、バリカラーということが

起きてしまったのだと思う。野菜畑の菜っ葉のタネたちも、どんなものが生えてくるのか、

楽しみになってくる。

       5.20

土曜は、工房で一人、ラジオを聴きながら、作業ざんまい。昨日、原型をこさえた片口を組み立て、

あとはぐい呑の削り。昨日、ちょっと、張り切って作りすぎて、一日中掛かってしまったが、

なんとか80個近くを削り終える。さすが、同じ姿勢での作業で、腰が痛くなるが、それでも楽しむ

ことができました。仕上げてみると、一つ一つ微妙に表情が違って、よく篆刻のことを方寸の世界と

いうけれど、ぐい呑は掌中の宇宙という感じ。人が一人一人違っているように、ぐい呑もすらりと

した子もいれば、力強い子、姿が美しい子。表情を持っている。ただ、歳のせいか、すっかり酒量が

減ってしまって、ぐい呑もそれにつれて、若い時分よりもだいぶん小ぶりになってしまった。

やはり、使った時、使いやすい器に、ついついなってしまうらしい。

       5.19

昨日ここで書いた、種子法というのは、実は種苗法の誤りで、種子法というのは、主に種子の売買に

関する法律らしく、そちらでは、むしろ規制を緩和する方向に変えられたらしいのです。ややこしい

話ですが、種苗法の方は、栽培に関する決まり事で、そちらが、現在、原則自家採種を認めていた

ところを、認めない方向へと転換する検討に入った、というような記事だったと思います。そんな

わけで、畑仕事の真似事を楽しんでいる一般の方々にとっては、そんな法律があったのかと、

まず驚かされるし、どういう理由で変わることになるのかということも実は理解しにくいところ

だと思うのです。実は今年に入って、園芸店には全く足を向けることがなくなって、去年までの、

野菜の苗入荷というチラシが入るとすっ飛んで行って、あれこれ仕入れてきては畑やプランターに

植えるということがなくなったのです。その理由は、一つには、ハウスが復活して、保温と水やりの

コントロールができるようになったということ。それに、この辺の苗販売だと、トマト、だとか

ミニトマト、キウリ、ナスなどと、あまりにも選択肢が少なく、こんな品種を育ててみたい

というような、少しだけ、背伸びした野菜作りには、種子から育てるしかないのです。それに、

、費用だって。種子の価格と苗の価格では、経済的負担が相当違ってきます。あと、種子から

苦労して育てた時の、達成感は大きいと思います。そうなると、次は育てた野菜がタネになるのを

みてみたい、できることなら、来年も、とだんだん欲が湧いてきます。そのうちに、少しずつ、

自分の畑と相性の良い野菜が安定的に作れるようになったら、伝統野菜とか、在来種などと、

呼ばれるようになるかもわかりませんし。屋久島でも、昔から、例えばサツマイモなどは、

独特の作り方がされてきました。それは、いろいろな品種を混ぜこぜに植えて、病気や天候不良に

なっても、全滅させないという工夫がされてきました。おそらく、この島なりの、工夫がまだ他にも

色々続けられてきたのだと思います。昔はお米が足りない時代の工夫として、ご飯にサツマイモを

混ぜて主食にしていたこともあったようですし、おそらくは薩摩藩からの圧政で厳しい年貢の

取り立てもあったことでしょう。大河ドラマ西郷どんで奄美大島の話が出てきますが、この屋久島でも

おそらくは似たようなことが起きていたのだと思います。なにを言いたいのか、だんだん混乱

してきましたが、いつの時代でも、お役人というものは、庶民を取り締まりたいのだということ。

そして、政策が変わるたびに、庶民はあたふたさせられるということだと思うのです。

       5.18

種子法と言う法律があって、その内容が変わるらしいと言う話がネットのニュースに出ていた。

詳しいことは、よくわからないが、なんでも、一部を除いて、自分で栽培した野菜の種子を採取して、

育てることが禁止されると言うことらしい。罰則がかなり厳しくて、1000万円以下の罰金とか

10年以下の懲役とあるらしい。現在、うちの畑には去年の秋に種子をまいて、冬に収穫して、

取り残して花が咲いた野菜たちが種子をつけている。これは別に種子を採取しようと目論んで

いるわけではなく、ほっておいてそのうち落ちだねになってその辺から勝手に野菜のようなものが

生えてきたら面白いかなと思って放っているのだけれど。自然農法の福岡正信さんは、勝手に

交雑して、見たこともないような姿の野生化した野菜のようなものが出てくるような畑みたいな

ところが出来ると面白い、と言うようなことを書いていたと思うのだが、まあ、そんな感じの

畑っぽい場所になったらと思って、様子を見ているところなのです。しかし、種子法が変わったら、

こんなことをしても、法律違反で捕まってしまうのだろうかと言う、不安というか恐怖を感じて

しまうのです。野菜って、最初は自然に生えていた植物の中から、食べられそうなものを見つけ

出して、長い年月をかけて、少しずつ、より栄養価が高く、食べやすいものへと人間が改良して

きたものだと思うのです。現代の、種苗会社がバイオテクノロジーを使ったり、人工交配して、

新品種を作り出したりしていても、元々は長い人類の歴史が作り上げてきたものの上でのことだと

思うのです。そんな、存在に対して、お役人か、政治家が、法律を簡単に作り変えて、コントロール

しようとするのは、どういうことになるのでしょうか。だいたいどのような線引きをするのかしら。

例えば、ここからこっちは犯罪で、こっちは白だとか、分けることができるのでしょうか。人類は、

間違いなく何かを食べないと生きることができなかったわけで、それは動物か植物かのどちらか

だったわけです。その辺の問題まで、考えた上で勝手に法律でコントロールしようというのは

あまりにも理不尽な気がしてなりません。この際、どういうことになってゆくのか、しっかりと

見極めてゆきといと思います。

       5.17

ハウスの中のトマトが突然萎れはじめた。原因を色々考えるがよくわからない。病気ではないかと、

調べても、青枯病でもない気がする。害虫にやられたのかなと抜いて、根や茎を調べてもそれらしき

後がない。日中の暑さが原因ではと、今日、ハウスの外側に遮光ネットを被せてみた。現在手持ちのが

50パーセント遮光しかないので、2メートル幅のでとりあえず一番日差しが強い昼の光を遮るために

真ん中部分に。まだ、五月なのに、温度計を見ると40度近い数字が出ている。35度を超えると、

成長に障害が出ると言うから、こう言う状態になってしまったのだろうか。なんとか、今日の作業で

改善してほしいものだが、どうも、このまま次々と枯れてゆく気がしてならない。トマトは難しい

とはこのことだったのか。幸い、畑の雨よけフレームの方は今の所、枯れはすくない。その代わり、

成長がだいぶ遅い気がする。昨日、枯れて抜いた、ハウス内のトマトは、全体の成長に比べて、

根が貧弱な気がした。毎日、畑を歩きながら、一喜一憂している。植物を相手にすると言うことは

こう言うことなのかと、お百姓さんの気持ちが少しだけわかる気がする。でも、こちらは、

あくまでも趣味、遊びな訳だから、生活がかかっているわけではない。農家の苦労がわかるなどとは、

おこがましい言い方だなと思うのです。

       5.16

朝から、出かける。あれこれ用事をしに。まずは、ホテルに納品。島で一番高級とされる、ホテル&

スパ。入り口は目立たないが、中に入ると別世界。メインの建物とそれぞれの部屋との間は、

カートで移動する。バリ風というか、アジアンな異空間。さすが、従業員もゆったりした動きで、

ここにいると時間が止まっているような気分になる。用事を終えて、次は獣医さんのところへ。

朝の散歩の時から挙動がおかしかった愛犬を診察してもらう。結果、心配したところは大した

ことはなく、その代わり肥満を指摘される。標準体重が11キロのところを4キロオーバーの15キロ。

これでは、メタボで、体のあっちこっちに病気が出やすい、最低でも3キロは減らすようにとの指示。

まずは運動と食事とのこと。運動と言われても、朝の散歩ぐらいで、それで太ってしまったのだから、

あとは食事制限しか考えられない。食べ物を減らすのはかわいそうのなので、なんとかカロリーを

減らす工夫をしなければならないだろう。それから、ハウスで使う資材を探して、1週間分の

食材を仕入れて、3時ごろ戻ってきた。外は真夏のような暑さ。犬を車で待たせる間、エンジンは

かけっぱなしで、エアコンも効かせていたら、燃料の消費が、いつもの倍ほどになっていた。

まあ、犬の体が心配だったのだが大したことなくて何よりだった。今は、完全な家族の一員だし、

何しろ、夜になると、一緒に寝室で寝ているのだから。特に、カミさんは、朝から晩までずっと

一緒にいるわけで、最も過ごす時間が長い大切なファミリーなのです。

       5.15

今日が約束した納期限日。焼き上がりましたと、メールしたら、早速シェフがとんできてくれました。

結果はなんとかオッケイ。3人とも、ホッとした笑顔です。きっと、いろいろ注文つけたいとこも

あったでしょうが、こっちの苦労もわかってくれたようで、優しく首を縦に振ってくれました。

明日納品することに、そうしたら、明後日のななつ星の団体さんに早速使えると嬉しそうでした。

こちらも、あの超豪華列車のお客さんが初使いかと、光栄の限りです。今日は小壺を削って、

台との合体作業。思った通り、時間がかかります。小さいものなのに。それに、どうもしっくり

きません。なんか、バランスが良くありません。せっかく作ったのですから、途中で止めることは

ありませんが、まだまだ、これからの仕事です。それに、ちゃんと、剥がれずに焼きあがるかどうか、

これも、結果の予想がつかず怖い仕事です。相変わらず、ギリギリのところを歩いています。

       5.14

予報に反して、朝から雨が降っていたので、野良仕事は後にして、工房で窯出しから。今回の本焼きで、

なんとか注文の大皿がクリアーできたと思う。まあ、依頼人に見てもらわないとだけど。それから、

一緒に入れた、シックな感じの色面シリーズ。黒とラスターとマット釉の組み合わせ。実はこっちの

方に期待していたのだけど。ラスターが溶けすぎて、棚板にくっついたり、下の段の器にたれたりと

ちょっとまずいこともあったけど、色的にはまあまあ。ただ、これからの伸びしろを考えると50点と

いうところかな。実はこの仕事が、これからの我が工房の方向を示唆している気もするんだけど。

そのためには、どうしても新しい釉を開発しないといけないと思うわけで。それは柿釉なんだけど、

昔の庭とかに転がっている甕壺のような色ではなくて、黄色味がかった、ちょっとつや消しの

イメージ。これは、全く頭の中のイメージだから、その色に近づけるには、相当の時間と焼成の

積み重ねが必要になりそう。簡単にはできそうにないから、やりがいもあると思うのだけど。昔、

陶磁評論家でもあり陶芸家でもあった、小山冨士夫さんが出した柿釉は本当に良かった。あれは

中国の宋の時代を彷彿とさせるような味わいがあった。あそこまでは無理としても、渋い色の

組み合わせで新しい感覚の器ができたらと思うのだが。午後は、昨日挽いた小壺に合わせる台を

挽く。そして、裏を削り出して、いくつか組み立ててみたのだが、思っていたよりも手間も

かかるし、難しい。うまく接着できるかも問題だし、かといって接着面を広くとったのでは

シャープな感じが出なくなるし、かなりハードルが高い仕事だと思う。かの、ハンスコパーは

接着面が針のように細くて、信じられないシャープな小壺を作っていたが、そこまで望まないに

しても、理想はハッとするような切れ味が欲しいと思う。台とオブジェの造形の関係については

彫刻家のブランクーシがかなり突き詰めて、台も彫刻の一部というような完成度の高い仕事を

していたが、いずれにしても、日本の茶陶のような侘び寂びとは一線を画した、それでいて、

野の花が合う、そんな器を目指している。こちらもまだまだ、遠い道のりという気がする。

       5.13

今日も朝からたっぷり汗をかいて、昨日と合わせて、サツマイモの畝は3畝出来上がった。朝は

ひやっとする気温だったが、鋤を振るうにはちょうど良い。雲が空に広がって、日差しも柔らかい。

午前中は、工房を片付けて、午後からは轆轤に向かう。とりあえず、一区切りついたので、今日は

小壺を作る。先日お客さんから、ヒントをもらった、青釉をかけるための小さな一輪挿し。ただ、

流れる釉薬だから、台をつけて受けさせようと思う。前に作った時は一体で作ったのだが、今回は

台は別に作って、合体させようと思う。土曜は工房は一人だから、あれこれ思いを巡らせながら。

この小壺は、我が陶芸生活の原点といっても良い仕事で、迷った時、行き詰まった時、仕事から

遠ざかった時、いずれも、この仕事をして、なんとか調子を取り戻すことができた。今回は別に、

どうしても、この仕事をしないとという状況ではなかったが、少しだけ、追いまくられた仕事から、

自分を取り戻したいという、思いがあって。それに、ちかごろ、新たに色々な花を育て始めて、

どうせなら新しい器に生けてみたいなという気分になったので。それに、ちょっと、頑張りすぎて

いるなという、自分に対する、戒めのような、もう少し、ゆっくり、楽しくやろうよ、ということで。

吉田拓郎の歌に、君のスピードで、君のペースで。という詞があったけれど、そんな感じでまあ、

ペースメーカー的な仕事なのだと思います。

       5.12

3時過ぎから、工房に下りて、窯出しして次の窯づめ。これがうまくゆけばなんとか注文品が

クリアーできるのだけど。それにしても、すごいペースで窯を焼いた。全ての原因は、ガス窯で

たくさん破損品を出したため。次は、ハウスと、畑で液肥撒き。なんちゃって永田農法だから。

去年と比べると倍以上広くなっているので時間もかかる。それから、今日は、夕方時間が空いた

ので、次の畑の畝たてを始める。こちらは、サツマイモを育てるために。ハウスの中で種芋から

伸びた苗がだいぶ育ってきた。この苗を少しずつ、畑に植え付けるために。去年までは荒地だった

ハウスの後ろのスペースに。里芋も欲張って倍ぐらい植え付けたし。結構評判が良くて、とても

足りなかったので。娘にも送ってあげたいし。だんだん田舎のじいちゃんが板についてきたみたいです。

       5.11

風薫る五月と言いますが、本当に気持ちのよい一日でした。朝の気温が15度、歩いていると少しずつ

体が温まるのが感じられます。今朝は、ようやくかみさんから許しが出て、家の前の芝を刈る

ことができました、芝といっても実はほとんどが別の草に覆われていて、レンゲが終わって、

ヒメヒオウギにニワゼキショウがそろそろ盛りを過ぎて、もうよいかなという言葉を、待ちかねて

いたのですが、草払い機でさっぱりと刈り込むことができました。この草刈りは2週間に一度ぐらいの

ペースが秋まで続くと思います。雨が多くなると、俄然草たちの伸びが早くなります。去年、

絶滅させたと思っていたあのワルナスビがまたあっちこっちから顔を出しています。やつらとの

戦いは今年も続くことになりそうです。去年はショックを受けましたが、慣れというのは恐ろしい

もので、まあ、気長に付き合ってゆこうと思うようになりました。それ以上に、恐ろしいペースで

増殖しているのがウォーターマッシュルームです。園芸店で何気なく何鉢か買ってきて庭に植えたの

ですが、よほど、合ったのでしょう。ものすごい勢いで繁殖して、今や畑にも進出して他の植物を

席巻する勢いです。本来は水草らしいのですが、雨の屋久島にはもってこいなのでしょうか。

もう、止めることが難しい勢いとなっています。外来の植物はよほど気をつけないと、後で悔む

ことになるのですね。

       5.10

山水が止まったので、水源地に上がってみた。昨日の大雨は全国放送にも取り上げられたというが、

確かに、一晩経った今日でも、水かさがものすごかった。恐ろしいような勢いで側溝を溢れて流れて

いる。途中の道でもあちらこちらで水が道路を横切って流れていた。我が家の側溝も溢れた水で

道が沈没して、かみさんと濡れながら攫ったのだが、どこもかしこもこんな状態だったのがわかる。

幸い、今日は曇り空で、明日からはお日様も顔を出すというから、野良仕事も忙しくなりそう。

今日も、トレーの中で花が咲き出した、バーベナやサルビアを庭に植え付けた。サツマイモの

植え付けの準備もそろそろ始めないと、ハウスの中では苗がだいぶ育ってきている。

       5.9

よく降りました、特に夜中から午前中にかけて。時々、雷まで。でも、ハウスがあるから、作業は

できます。今朝も原種ハイビスカスとスイートマジョラムの種まき。すっかり種まきじいさんです。

今年はほとんど苗を買ってません。全く出てこないのもありますけど。そんな一つが、パパイヤです。

もうだいぶ経つのに全く兆候がありません。試しにひとつ、ポットから土をひっくり返してみました、

どうなっているか確かめるために。ところが何も見当たりません、それらしきものが。おかしいと、

次々とポットをひっくりり返しましたが、一つも出てきません。タネが溶けてしまったのか、まさか、

それとも虫に食われてしまったのか。ハウスの中はコオロギがいっぱいいます。コオロギは普通

冬には死ぬと思うのですが、屋久島ではどおやら年を越している気配です。それほどでかいやつが

元気に動き回っています、そして奴らは雑食性だとか。野菜もかじれば、他の昆虫も食ってしまう

そうです。でも、ネットで調べても、パパイヤの種を食べるなんて事例は出てきませんから、勝手な

憶測でしょうか。何にしても再挑戦しようと、懲りずに種を注文しました。おまけに苗まで。

ちょっとムキになってしまいました。今度は少しやり方を変えようと思います、虫が入らないように

しっかりガードするつもりです。今日も大雨であっちこっち水溜まりができてます。まだまだ、

水を逃がすための溝を掘らないといけないようです。これから本格的な雨のシーズンを控えて。

この歳ではなかなかしんどい作業ですが。今日も、疲れ切って午後はほとんど使い物になりません

でした。ぼちぼちやってゆかないととはわかっているつもりなのですが。

       5.8

予報では、雨になるというので、その前にやることがたくさんあって、今日は午前中は外仕事だからね

と宣言した。まず、花の球根を植えつけて、あれこれ野菜のタネをまき、芽出しした里芋を畑に

植え込み、ハウスの水撒き、それだけしても、思ったほど時間がかからず、10時には工房に下りる

ことができた。制作に取り掛かりたかったのだが、窯仕事を手伝って、窯づめ。雨は降りそうで

なかなか降ってこない。天気予報では、夜中に大雨、所により雷を伴い突風が吹くという。

しかし、今の所は静か。南の奄美が梅雨入りを発表、沖縄よりも先に梅雨入り宣言されるのは

三年ぶりとか。てことは、ここももうすぐ雨の季節になるということ。さてさて、今年はどれほどの

雨が降るのやら。畑をやっていると、天気が余計に気になるのです。

       5.7

終わりましたねえ、ゴールデンウィークも、今日で。午前中まではぼちぼちでしたが、昼からは

お客さんたちも、島を去って、また、いつもの日々に戻るのですねえ、夏までは。昨日は、珍しく、

ちょっとイラついてしまって、世間の人が皆、遊び歩いているのに、なんでだよ、みたいな、気分で。

あまりこういう気分になったことなかったのですが、疲れすぎていたのかなあ。朝早くから

野良仕事していたし。今日はプッツンしてましたよ、漫画読んだりして。午後、何もしないの

癪だから、今朝折ってしまった、鍬の柄をすげ直しました。のこで切って、くさびを外して、

カンナで削って、打ち込んでくさびを打ち込む。ちょっと、短くはなりましたが、しっかりと

直すことができました。今朝、ニンニクを収穫して、ちょっと早いかなと思ったけれど、わけぎも

倒れているのを引っこ抜きました。まだ4分の3は残ってますから、これ全部タネにしたら

できすぎてどうしようもないことになりそうです。わけぎのタネ球って料理に使えないのかなと

思うのですが。一日曇り空でした。明日から、また元気に動き回りたいと思います。

       5.6

連休も明日までですね。と言っても、あまり関係無い、いつもの毎日なのですが。さっき、荷物を

届けてくれた、宅配便の人が、「休み無しですか」と、めずらしく話しかけるので、「はい、

おおみそかも、元旦もやってます」というと、「楽ですもんね」というので、「確かに、何も

しないでぼーっとしてると、気が狂いそうになります」というと「体に、気をつけてくださいね」と

言って去って言った。彼がこの地域を担当するようになってかなり長くなるが、あまり言葉を

交わしたことがない。ただ、彼の親父さんが、畑の開墾作業を長い間やっていたことだけは

知っている。そんなことで、なんとなくシンパシーは感じていたのだが。ああいう人が、実は、

人の生き方をよく見ているのかもしれない。毎日、観察して回っているようなものだから。

       5.5

野ばら屋敷。今の庭はそんな感じ。もう何年まえか。ちょうど連休前だったと思うが、ある種苗会社の

カタログで、野ばら色々セットというのを注文した。それが何かの手違いで2セット届いてしまった。

確か4種類ずつだったと思う。その中の2種類は合わなかったらしくて、いつの間にか消えてしまった。

ところが、名前は忘れたがピンクの野ばらとナニワノイバラはすっかり定着して大きく育ってきた。

特にピンクの方はタネを落としてそれが芽を出してと、あっちこっちに増えて今ではすっかり

野ばらだらけ、それに去年、あちらこちらに植えたバラもだいぶ大きくなった。気を良くして、

今度はタネから育ててみようと、昨日ある種苗会社に注文してしまった。アメリカ原産の野ばらの

ようで、ローズヒップがたくさん取れるらしい。てことは、タネをたくさんつけるということだから、

もし定着したら、一体どういうことになるのやら、楽しみやら恐ろしいやらで、胸が高鳴るのです。

       5.4

連休も、後半に入ったというのに、春っぽくない、肌寒い。朝は20度あったのが16度まで下がって

くるとは、それに北西の風が吹いて寒さに拍車をかけている。今日も、たまった体験作品を仕上げて、

午後は体験指導。ゴールデンウィークをなんとか乗り切って、先日割れたお皿を焼き上げて、

なんとか頭の中に浮かんでいる新しい作品作りに、入ってゆきたいと思っている。

       30.5.3

昨日の朝、いつものように暗い時間に目が覚めて、とりあえずとハウスに行って、前から

考えていた、防風ネットを巻き上げ機で開くようになっている通風のための窓全部にかけた。

長さが50メートル、それと入り口と裏の高窓にも。作業をしながら、どうもおかしい。体が

思うように動けない、頭が割れそうに重い、特に節々がさび付いたような感じ。朝の散歩も

やっと歩く感じ。工房でも調子が戻らず、十時前に家に戻って、熱を測ると8度を超えていた。

どうやら風邪らしい。薬を飲んで、横になる。あっという間に眠りに落ちて、寝たかと思うと、

雑誌を引っ張り出して、気がついたらまた夢の中、そんな感じで、夕方まで過ごしていたら、

だいぶ楽になった。今朝はもう平熱に戻って、いつもの日常。ハウスに畑に工房にと連休の狭間の

一日。雨が降り続いて、体験がふた組、息子が頑張ってくれて、こちらは窯の仕事に体験作品の削り、

一日、支障なく動くことができた。昨日の様子だと、二、三日は寝ないとと思ったのだが、幸い

でした。明日からは天候も回復しそうです。屋久島も、日々緑が濃くなってきます。それと同時に

雑草たちも元気に生えてきました、庭や畑をやってる者には忙しい日が続きそうです。

       30.5.2

 

 

 

       戻る

前の日記を読む

4.1-4.30の日記

3.1-3.31の日記

2.1-2.28の日記

1.1-1.31の日記

12.1-12.31の日記

11.1-11.30の日記

10.1-10.31の日記

9.1-9.30の日記

8.1-8.31の日記

7.1-7.31の日記

6.1-6.30の日記

5.1-5.31の日記