陶芸 屋久島日記

畑のトマトの雨よけビニールを外す。台風が接近しているので。去年は、台風の風に煽られて、

フレームがぐにゃぐにゃにされた。その前に備えをするために。予想進路をたどると屋久島の

西を月曜の朝ごろ通過して、風速が20メートルぐらいとのこと。骨だけにしておけば大丈夫だろう。

大きな方は被せたまま、なんとかやり過ごしたとのだが。ほぼ枯れているトマトだが、青いのも

含めて集めるとバケツ一杯近くの実が取れたので、鍋で煮てトマトソースにしようと思う。ここまで、

手をかけたのだから、無駄にしたくないので。工房では、釜だし、今回は花生けが入っている。

ほぼ、失敗なく焼けたので満足と言いたいところだが、なんだかもう一つ、釈然としない。それは、

素焼きの時に25個中10個、割れてしまって、ついこれ以上失敗したくないという思いから、冒険

することを抑えてしまったから。造形として思い切って立ち上がりをしぼるために台と本体を別々に

作った、それを後から貼り付けたのだが、接着に問題があったらしく、素焼きで割れてしまった。

本焼きでも、失敗を恐れずにもう少し色々試してみたら公開しなくて済んだはず。物作りは、常に

クリエイティブでないとと改めて思う。午後は工房の草取り。家の周りはちょくちょくやっているが、

こちらはしばらく放っておいた。それで、庭のオブジェの周りは特に草に埋もれて、見にくく

なっている。草を取りながら、新しいオブジェを作ってないことを反省する、作ってなかったわけ

だはなかったが、素焼きで壊れたり、素焼きまでは終わっていたが誤って壊してしまったりで、

とうとう焼き上げることができなかった。明日から残り半分人なる。なんとか、今年中には新作を

作りたいと思うのだけれど。

       6.30

 

体験の作品の、期限が迫っているので釉がけをする。体験の予約が入っているので製作工房で。

あまりの暑さに、息子が屋根裏から扇風機をおろしてきて、今年初めて使うことにする。時折

雨が降ってきて、蒸し暑さを倍加させている。東の方では梅雨明けが発表されたという。ちょっと、

置いてきぼりになってしまった。南には台風も発生したというし、きびしい季節になってきた。

昨日やっと新しいタブレットが届いて、ニュースがようやくチェックできるようになった。何しろ、

ほとんどテレビも見ないのだから。たった数日で知らないことばかり。交番が襲われたとか、

へえ、そんなことがあったのという感じ。気がつけばあと数日で今年も折り返し、気をつけないと

あっという間に来年になってしまいそう。

       6.29

夏野菜の恵みを堪能している。と言いたいところだが、実はどれも悲惨な状態になっている。

トマトはほぼ枯れる寸前、ズッキーニはうどんこ病で全滅。トウモロコシも虫に食われ、かなり

危ない。きゅうりはウリハムシにやられてひどい状態、ピーマンでさえ次々と枯れてゆく。屋久島に

来てから、夏に野菜がないのが不思議だったが、自分で畑をやって理由がよくわかった。まして、

農薬を使わないとなると、ますますハードルが上がってしまう。そんな中で、昨日は枯れかかった

トマトがなんとか頑張って色をつけ始めたのを集めてでパスタを作ってもらった。今日は茶色く

なったトウモロコでコーンスープを。なんとか、かろうじて生き残っている野菜たちで、ほんの

わずかの恵みを味わっている。そして、今また、不屈の闘志を燃やして、新たにトマトの種を蒔き、

キュウリにも再挑戦、まだまだ諦めるわけにはゆかない。それにしても、スーパーに並んでいる

野菜たち、どういう手を使って、あの様な虫食い一つ無く、形の揃ったものを作り出しているのか、

不思議で仕方がない。まあ、それはそれとして、自分の与えられた環境、土、天候の中で、精一杯

足掻いてみようと思っている。

       6.28

モンテ・クリスト伯の終わりが近づいて来て、そわそわしてたら、次の本が届いた。レミゼラブル。

こちらもかなり長そうだが、その次は三国志が待っている。そのあたりで夏が終わるのではないかと

思うのだが。それでも、まだ夏が残っていたら、また義父の書棚を漁ることになりそう。年の前半は

全く本を読まなかった、いや、読んではいたが農業関係ばかりだったのだが、小説モードに火が

ついたら、止まらなくなった。実は、怒りのぶどうが好きすぎたこともあるが、次のレミゼラブルで、

時代を超えた旅を味あわせてくれたらと、楽しみにしている。

       6.27

買い物を兼ねて、ホテルの売店の棚卸にゆく。犬も一緒にゆきたくてキャンキャンいうが、車で

待たせたら暑そうなので置いてゆく。空は真っ青、気温もぐんぐん上がって、まさに夏本番の

ような天気。道路沿いのあじさんがかろうじて花を残している。そして、クロコスミアがボツボツ

花をつけ始めた。クロコスミアは、ヒメヒオウギズイセンとも呼ぶが、島ではどこにでも咲いて

いるので雑草の部類に入ってしまうが、実は好きな花で、工房の庭には道端から移植して植えている。

棚卸しを終えて、店で買い物をして、いつものように港で弁当を食べる。近頃はそれがいつもの流れ、

ただ犬のスズが加わってないのが寂しいが。お店でランチするにも、これといって入りたい店が

思い浮かばず、それに時間も長くなるので、ささっと済ますことにしている。目の前は、港、

どこかの船が日の丸を掲げて停泊している。そのうちにフェリーが本土からの物資を積んで

入稿するのが見える。出がけに、鹿児島のシロアリ業者の友人が来て、昨日のフェリーで

きて明日同じフェリーで戻るという。取引のある、近くの学校から、虫の跡らしいのが見つかった

ので調べて欲しいということで飛んできたとのこと。結局何も問題はなく、あっという間に

終わってしまったらしい。問題がなくてよかったのだが、大変な仕事だなと思う。今日、

畑関係で欲しかった、肥料は在庫がなくて、買おうと思っていた木材も、見合わせることにして、

ちょっと当てが外れて戻ってきた。それにしても急にこの暑さ。まさかこのまま、梅雨が

あけることにはならないと思うが、海に湧き上がる入道雲を見ると、夏がもうすぐそこに

来ていることを知らせてくれるようだ。

       6.26

タブレットが壊れてしまったらしい。勝手にスイッチが入ってしまい、知らないうちに電池が

空っぽになってしまう。湿度が原因ではないかと思うけれど、家族のスマホやタブレットで

そういう現象は起きないみたいなので、おそらく、我がタブレットの寿命と諦めることにした。

とは言え、今は、電話機能もタブレットに変更してしまったから、使えないと困ってしまう。

テレビもほとんど見ることがなくなって、ニュースを見るのも、買い物をするのもほとんど

タブレットが頼りになっている。実は一番大事なのがラジオ放送でラジコというのを使って、

毎日聴いているから、なくなると不便で仕方ない。そこで、息子に頼んで、適当なのを探して

注文してもらった。もちろん、値段が安くて、機能がシンプルなものを。幸い、古い方は電源に

つなぎっぱなしだと、なんとか機能してくれるので、まさに、昔のラジオそのものという感じで

使っているが。大昔の真空管の機械なら、箱をバンバン叩くと、接触が良くなって、聴こえる

ようになったりしたものだけど。

       6.25

昨日の、夕方の停電。一晩中続く稲光理、目の前に梅雨前線が横たわっているのが見えるようだった。

そして、今日も一日、雨、鬱陶しいを通り越して、鬱々陶陶しい。頭も重くなるし、体もだるいし、

もういい加減にしてほしい。だから、仕事をする気分にもなれず、一日中読書三昧。モンテ・クリスト

伯も第3巻。ぶっ続けに読み続けるには、いささか重い気もするが、乗りかかった船。最後まで

一気に読み進めよう。

       6.24

怒りのぶどうを読んだ後、次はヨーロッパを舞台にした小説はないかなと、義父の残してくれた蔵書を

探してみた。実は、レ・ミゼラブルを読んでみたいと思ったのだが、目当てのユゴーは見つからなくて、

代わりに「モンテ・クリスト伯」を読むことになった。まっ、監獄つながりで良いかと思ったのだが、

どうもかなり思惑とは違っていた。はじめのうちは、確かに、主人公のエドモン・ダンテスはわけが

わからないうちに離れ小島の牢屋に入れられ、絶望で死の淵まで立つのだが、一人の神父に出会った

あたりから、話が一気に反転して、脱獄に成功した後は、まさに超人モンテ・クリスト伯になって、

悪を懲らしめるという、大冒険小説に変わってゆく。無限の財力、ありとあらゆる言葉を使い分け、

稀に見る明晰な頭脳を持ち、正義を通す、まさにスーパーヒーローの物語になってきた。今は、

話の半ばに差し掛かったところだが、この先の展開が読めてしまうところが、ちょっと辛いところ。

やっぱり、次はレミゼラブルを読んでみたい気がする。コテコテの肉料理の後は、やはり、繊細な

味の、さっぱりしたものが食べたくなる。

       6.23

屋久島は、水没してしまいました。と、言いたくなるほど降り続けています。もう、どれくらい

降っているのか、わかりません。それでも、災害にならないのだから、さすが雨の島です。昔なら、

ご近所の酒呑みたちと、昼間っから飲み方が始まったところですが、今は、あの人たちも、あっちへ

行ってしまったので、真面目に働いて過ごしてます。といっても、全く乾かないので、完全停滞です。

皿を25枚成型して、大皿を挽きました。雷を心配しながら、素焼きもしました。外では、雨の中

蝉が鳴いています。短い命ですから、雨だと言って、休んでいるわけにもゆかないのでしょう、

種をつなぐためには。生き物たちは、たくましいなと思います。

       6.22

昼の休み時間に、工房の屋根を何かが走る音、猿だなと思った。一匹だからはぐれ猿だろう。

この前一度だけ姿を見せて、それから現れなかった、あいつだろうか。どこかへいなくなったと

思ったら、しばらくしてまた戻ってきて、今度は走り回っている様子。息子が石を投げたら、どこかへ

逃げ去った。しかし、また戻ってきて、畑を荒らすようだと困ったことになる。昔は、群れで来て、

パッションフルーツをやられたり、畑を荒らしたりと、傍若無人の振る舞いに、困ったことがあったが。

ちかごろは、ほとんど山から降りてくることがなかったのだが、鹿も姿を見せなくなったので、安心して

野菜を作ることができるようになった。また、あの頃のように、悪さをするようだと、対策を考え

なければならなくなる。

       6.21

厳しいですねえ、この季節。月並みな言い方ですが、鬱陶しくて。鬱陶しいってこんな字だったっけ。

鬱の陶ってなんのこっちゃ。話を戻して、雨はそれほどではないのですが、湿度がすごくて。型物の

離型に使う片栗粉が湿気を吸って、使い物になりません。それでも、型のカップを20個作り、

まだ柔らかいソーサーをなんとかごまかして20個削り、それから角の小皿の原型を20個作りました。

なぜか、20個ずつ。偶然ですが。基本30個ぐらいずつ、色々変えて作るのが飽きなくて、集中力も

途切れず好きなのですが。若い頃は100、200がんがん仕事出来たのですが。今は、このくらいが

ちょうど良いようです。それでも、夕方には、かなりへばってますが。最近、朝は5時起きです。

目は、ずっと早く覚めるのですが、モンテ・クリスト伯を読んでしまって、畑に降りるのも、

散歩の後からになってしまいました。天気も良くないし、体もバテ気味なので。早く、からりとした

日が続くようになって欲しいのですが。

       6.20

今朝、ハウスへゆくと、猫が一匹飛び出してきた。どうやら夕べ、戸を閉め忘れたらしい。以前は

よく入られるので、気をつけていたのだが。中へ入ると、よく似た子猫が驚いたようにどこか

外に出る口を探して、走り回って、ビニールに激突したり、ネットに飛びついたりしている。

そのうちに奥の方へ走って行って、どこからか外へ逃げたのか、姿が見えなくなった。ハウスの

中を調べたら、ボカシ肥料の袋を食い破っていた。前にも、食い破られたらしく、そこから虫が

入り込んでウジが湧いたことがあった。また、同じようなことにならないように、丈夫な袋に

入れてしっかりと口を結んでおいたが。あの、親猫は、一時、弱っているように見えて、畑に中で

じっと動かなかった時があった。実は、弱っていたのではなくて、お腹に赤ちゃんがいたという

ことかと今になってわかった。裏から逃げたらしい、子猫を、入り口から離れたところで、じっと

待っている姿が見えたが、親としての本能が、そうさせていたのだろう。以前は、サルやシカが

入り込んでは荒らされたハウスだが、今は猫だったり、虫だったり、なんにしても、野菜作りに

安心はなくて、病気も出れば、暑さで枯れたり、虫にやられたりと、次々と、よくもまあ新しい、

問題が出てくるものだと思う。

       6.19

蝉の大合唱が始まると、ああ、夏が来たという思いと、はるか遠い、気が遠くなるような記憶の

ようなものが襲ってくる。これは子供の頃か、それよりもずっと前、DNAに刻まれた、何かわからない、

不思議な感覚のようなものが、刺激されるのかもしれない。何にしても、一年の中で、狂おしいような、

衝動のようなものに体を揺すられる気がしてくる。だから、何か長い小説でも読んで、はるか遠い

時代へと、心を旅立てたくなる。今の、モンテ・クリスト伯はそんな気分には最適で、行ったことも

ない、ヨーロッパの、日本の時代で言えば江戸末期だろうか、現代からは200年ばかり遡った

時代の、はっきり行って荒唐無稽の作り話、だからこそ、どうせ物語なんだからと、安心して

冒険小説として、楽しむことができるのだろう。これまでは、無実の罪で牢に入れられ、なんとか

脱出して宝物を手に入れ、この後、いよいよ復讐劇の始まりと行ったところか。池波正太郎の、

仕掛け人みたいな話が始まろうとしている。

       6.18

今年の、農道切り払い作業もなんとか無事終了。班長がを仰せつかって、何かと気を使う。

新しい、顔ぶれも増えて、少しずつ変化している。台風が気がかりだったが、この近辺は雨も

大したことなく、というのは、班によってはかなり雨に濡れたところもあったとか。こんな

小さな範囲なのに、ずいぶん違うものだと思う。カミさんも、なんとか飛行機が飛んで、帰って

きた。また、明日から、いつもの日常に戻ることになりそう。

       6.17

朝から、家の周りの草を払ったら、結構疲れてしまう。週末でもあるし、工房で本を読んで過ごす。

モンテ・クリスト伯が面白くなってきて、止まらない。あの時代、1800年代、ナポレオンが躍進

して、失脚した時代の暮らしについて、全く知識がなかったので、人々の生活を知る意味でも興味深い。

午後になって、だんだん風が強まってきて、台風の進路もこちらに向きを変えている様子。明日は、

集落の農道切り払い作業が予定されている。それにカミさんも、帰ってくることになっているが、

果たしてどうなるのか、きになるところではある。

       6.16

何か、読むものはないかと、家の二階の義父の蔵書の棚から、モンテクリスト伯という本を

取り出した。上中下三巻だから長そうで、うってくけと思って。読み始めて、いきなり、正義と

悪者が著者によってはっきりと示されているのにびっくり。ちょっと、これはダメかなと思いつつ。

何しろ、いきなりの人物紹介で、ほぼ粗筋が見えてしまうし。解説だと、30人の弟子を使って

書いたとも。それに、息子から、最近、現代版がジャニーズ系の出演でテレビ化されてたという

情報まで。どうもマイナス要因が多すぎる。それでも、暇つぶしにと読み進めると、これがなかなか

良く出来ている。つい先が読みたくなる。さすがデュマ。この調子だと、最後まで読んで

しまいそうな気がする。

       6.15

天候悪化、夕方にはとうとう土砂降りに。朝、畑でスモモがたくさん落ちているのを発見し、この

ままだと腐ってしまいそうなので、収穫してしまった。カミさんが、玉ねぎの使えそうなところを、

切って冷蔵庫に保管してくれていたのを、炒めてブラウンオニオンペーストにする。次男の面倒を

見つつ。体験が1組、入っていたが、結構お年を召した方で、バスでたどり着いたのだが、かなり

お疲れの様子で、体験をやる元気を失って、結局キャンセルした上に、タクシーまで呼んであげて、

送り出した。旅先だと、体調が悪くなることもあるわけで、気持ちはお察しできる。この天気じゃあ、

特にね。こっちも、早めに上がって、家でゆっくりしようと思う。

       6.14

カミさんが、しばらく家を空けることになって、男3人で留守番。次男が昨日から興奮気味で、熱も

高く心配だが。二日間、デイケアに行ったので、大勢の中に出てテンションも上がっているのだろう。

夜、なかなか寝てくれないで困るのだが。こちらも寝不足気味で、昼間もぼーっとする。素焼きの

窯づめをして、コーヒーカップを仕上げる。今回は、いつもよりもきっちりとした造形を目指した

ので、時間も余計にかかる。次はソーサーだが、明日は次男のデイサービスがお休みなので、

製作する時間が取れるかどうか。まあ、焦らずのんびりやってゆこうか。

       6.13

畑で追肥をして、工房で、乾燥中の器を外の風に当て、化粧掛けをして、コーヒーカップの轆轤作業。

夕方、今日も、「よく働いたなあ」というと、息子が「うん、だけど定番品ばかりだね」という。

確かに、ここのところ作っているのは売れ筋のものが多い。前は新しいものにチャレンジしてたのに、

つい、背に腹はかえられぬだからと言ってしまった。確かに、危機意識が働いているのかもしれない。

近くの集落の木工家の友人が、島外へ工房を移したのに続いて、隣の集落の焼き物屋さんが、閉店

セールのチラシを入れていた。位置的にだんだん、近づいてきている。それぞれ、こちらには

わからない事情があってのことだと思うが、それにしても人ごとではない。島に墓まで作って

しまった身としては、どこかへ引っ越すという選択肢は今の所ない。だから、家業に励んで、

せっせと経済を安定させないとと思う気持ちが、安定路線を取らせるのだろう。もちろん、新作への

情熱が失せたわけではなく、頭の中にはアイデアが浮かんでいるが、それも、衣食足ってのこと。

先立つものがなくなれば、窯を焚くこともおぼつかなくなる。ちょっと、侘しい話になってしまったが、

大好きな畑仕事をやるためにも、しっかり稼がないといいけないのだ。今は、そういう時だと

思っているのです。

       6.12

朝から、家族3人で、道路に面したところの草払いと、側溝の掃除。去年、配電業者が木を

切ったので、日当たりが良くなったぶん、草が生えて、大変になった。おまけに、だんだん歳を

とって、作業がきつくなる。それでも、八時過ぎになんとか終えることができた。雨にも降られ

なかったし、陽にも照られなかったし助かった。つい、我慢ができずに、缶入りのビールをゴクリ。

普段、ほとんどビール系は飲まないのだが、汗をかいた体に染み込んでくる。昼休みには、完全に

意識がなくなるまでぐっすり寝てしまった。午後は化粧がけと次の皿を挽く。

       6.11

今日も、ジメジメ暑いこと、今夜あたりまた、流し虫が飛んできそうです。日曜日なので、ゆっくり

しても良いところですが、動いている方が楽なので、今日もあれこれと。朝は、ハウスで液肥を

撒いて、苗の植え替え。花の苗のあと、スイートマジョラムというハーブを。ハーブの苗って、

なかなか芽が出にくいのが多くて、念のためにと3袋注文して、撒いてみたら、思ったより発芽率が

高くて、わさわさ育っている、こんなにたくさんどうしようと思いつつ、少しずつでもポットに

植え替えてゆかないとダメになりそうなので、せっせと植え替える。結構時間がかかって、まだまだ

どれくらいかかるかわからない。工房に降りて、玉ねぎの仕分け。収穫したら、ほとんど腐れが

入っていて、捨ててしまえばそれまでだけど、長い時間世話してきて、捨てるに忍びなくて、それでは

良さそうなところだけなんとか料理して保存食にしようと、包丁で選り分ける。4分の3はダメで、

手には匂いがつくし、目にしみて涙が出るし、結局10時までかかってフライパンでブラウン

オニオンペーストにする。われながら、涙ぐましくなるよ。家には、まだまだ残っているし。

でも、これって、冷凍しておくと、カレーやシチュー、パスタなんか作るとき、便利なのです。

そんなに時間かけないでも、深い味が作れるようだから。また、暇を見つけて頑張ります。乾き

始めた茶碗に化粧をかけて、工房の前の道に面した斜面の草を取る。ここには色々花が植わって

いるので、綺麗にしておかないと。草払いで、誰かに、ごっそり刈られてしまったことがあったし。

そのあと、工房の裏のガスボンベの置かれているところへの道の草を取る。昨日だったか、

ガス会社の人にごめんなさい草だらけでと誤ったので。最後は、道路にせり出した、木の枝を

チェーンソーで切って今日の作業終了。明日は、朝から、家族で道路沿いの草払いをしようと

思っています。

       6.10

夏の暑さ、セミが鳴いて、汗が滲んで、青い空。昨日、頑張りすぎて、一日削り作業。皿を挽いた

後の削りは、時間がかかる。それに、同じ姿勢を続けるので、腰も固まってしまい、背中がギシギシ

いう。辛いけど、なんとか全てやり終えて、達成感もそれなりにあるが。夏になると、長い小説が

読みたくなる。先日読んだ怒りの葡萄のような翻訳ものを良いが、日本人の書いた歴史物も

読んでみたい気がする。

       6.9

蒸し暑い。今夜あたりもやってきそう。一昨日がすごかった。シロアリの羽化の話。ここでは、

流し虫と呼ぶ。流しは梅雨のことだから、梅雨に飛んでくる、羽の生えたシロアリの大襲撃のこと。

今の時期、人に会うと、来ましたか?昨夜は、というのが挨拶言葉になる。それほど、嫌なもので、

これだけは慣れることがない。一匹飛んでくると、雨戸を閉めきって電気を消して、布団を

かぶって寝てしまう。あと、何回来るのだろうか。そろそろ、ヤスデも出始めているし、南には

台風も発生している。気持ちがネガティブになりそうだが、こんな時こそ、明るく過ごしたい。

今日も、ろくろをガンガン回して、挽きまくった。夏のシーズンを前にして、やることやって

おかないと、後が大変になるから。汗をいっぱいかくと、晩のいっぱいが美味しくなるものです。

あっ、今夜は集落の集まりがあった。班長だから、出ないといけない。会の最中に流し虫が来ないと

いいんだけど。

       6.8

この前、ハウスのすべてのトマトを引っこ抜いてしまったので、スカスカになってしまった。何かで

植えなければ落ち着かない。そこでとりあえず、思いついたのが、ドラゴンフルーツ。鉢に植えて

だいぶ育ってきた。数もかなりあるから、これを植え付ければ、それなりに何か育てているという

気持ちにはなる。トマトの脇にはマリーゴールドをずっと植えていたので、その間に植え付けてゆく。

ただ、どのくらい大きくなるのか想像がつかない。この夏の一番の目標だった、トマトがダメで

ドラゴンフルーツに変わったのは、本末転倒も甚だしいが、世の中の流れなんて、たいがいそんな

ものかもしれない。もともと画家を目指していたのが、いつのまにか陶芸に変わって、40年をはるかに

超えてしまった。なるべくしてそうなったといえば聞こえが良いが、要するに、行き当たり

ばったりな人生を送り続けているということなのだろう。

       6.7

朝、暗いうちから畑の周りの草を三角鍬で刈る。あまり大きな音を立てると寝ている人に迷惑に

なりそうなので。散歩の後は草払い機を使って本格的に草を刈ってゆく。雨が多くなって、

日が照ると、信じられないような勢いで雑草が伸びてゆく。この時期は早めに対処しておかないと、

後がどんどんしんどくなってしまう。なんとかやっつけで作った看板をこれまで立っていた

看板の横に設置する。イメージではもう少し目立つと思ったのだが、広いところで見ると、

これで本当に目につきやすくなったかどうか、甚だ首を傾げたくなる。まあ、やるだけやったので、

様子を見るしかなさそうだが。午後は、ろくろ作業。昨日は電動だったが、腰もだいぶ良さそう

なので、蹴ろくろを回す。やはり、体が反応してくれて、集中の度合いが違う。

       6.6

朝早く出て、病院へ。定期検診のために、といっても、血液検査はないので、名前を呼ばれて、

あっという間に終わる。何も話すことがないので、パソコンで、過去のデータを見ながら、最後に

痛風が出たのはいつでしたっけと聞かれ、確か犬が来た頃だから、9年ぐらい前でしたか、と答えた。

あの頃は肝臓も良くなかったらしく、γgtpの数値も高かったのですよねえ、というので、先生の

アドバイスのおかげで、どの数値も良くなりましたというと、嬉しそうに微笑んでくれた。家に

帰ってカミさんに聞くと、10年前が最後だったと、教えてくれた。毎朝の犬との散歩がきっかけと

なって、今の調子になったことは間違いない。その、愛犬もだいぶ、おばあちゃんになって、

獣医さんからダイエットのアドバイスが出ているのだから、皮肉だ。早々戻って来て、昼前に

看板用の柱作りとペンキ塗り。午後は、注文品の皿を挽く。ここへ来て、また少しずつだが

注文が入り始めた。夏のシーズンもやってくるから、少しずつ、ペースを上げてゆかないと、

と思っている。

       6.5

今日の血液検査で、今回の診療所通いが終了。先週の火曜日には炎症反応が10、0それが金曜日には

3.3そして今日は1.0、劇的といっって良いと思う。だいたい1年に一度はこういうことがあって、

毎回、今回は乗り越えられないのではという気持ちになるのだが、なんとか、復調することができた。

カミさんも、この間、かなり気が張ってたとみえて、帰ってから爆睡してしまったと笑っていた。

こっちも、ちょうど、診療所から帰ってきて、怒りのぶどうを読み終えた。重厚で読みごたえがあった。

一言で感想を述べることができない、色々な要素があまりにも盛り込まれていて。宗教に哲学、

アメリカという国の歴史、そして何よりも、圧倒的な自然の力と人間が行ってきた、自然破壊。

たかだか200年余りで作り上げてしまった国のパワーと歪み。日本と比べることはできないが、

同じ近代という時代を歩んできて、この国にも、様々な歪みと病が、社会に広がっており、そんな

中で自然と人間のあり方が、また新たな問題を引き起こしている。日々はとどまることなく、

否応もなく進み続ける。しかし、絶望するのではなく、かといって希望に満ちて邁進するのでも

なく、時に立ち止まる。また時には引き戻されながら、それでも一歩ずつ歩み続ける、人間という

生き物のあるべき姿が、改めて浮き彫りにされる、そんな小説だった。

さて、今日はサツマイモの苗の植え付けを終え、看板の文字を入れ、明日から、またろくろに

向かおうと思っている。

      6.4

六月の屋久島は、一年のうちでも、最もお客さんが少ない月、ゴールデンウィークの夏休みに挟まれた

谷間。先日立ち寄ってくれた、お客さんも、どこ行っても人がいないと言ってました。こういう時に、

観光シーズンに備えなければと、先日は巨大オブジェの招き猫を作ったのですが、あえなく素焼きで

壊れてしまいました。それに代わる何かを考えねばと、今日は簡単な看板作りをしました。新しく

作った看板は場所は悪くないのですが、風とかを考えて縦長の細いものにしたので、どうも目立たない。

車で走ると、上から視線が移動した時、下まで届かないうちに通り過ぎてしまう気がする。一番下に

焼き物やだという焼という文字が入るのがよくないんじゃないかという家族の意見。それでは、

一目で分かる何かをと、招き猫を作ったのだが、あえなく撃沈。あまり手をかけずに、とりあえず

作ってみようと、あり合わせの杉板を削って、切って貼り合わせて、正方形の看板らしきものを

作ってみた。あとは一文字、何を入れようか、器とか焼とか陶とかいう文字で。要するに一目で

焼き物屋があるということが分かれば良いのだと思う。なんとか、下地はできたので、乾いたら、

文字を書いて、一度立ててみようと。それから、また、どうしたら良いのか、考えてみたい。

       6.3

思い切ることにした。ハウスのトマト。なんとか、生き残っていた16本、全て抜き取った。毎日、

次々に枯れてゆくのに耐えられなくて。中には2メートルほどにも伸びて、たくさん実をつけて

いるのもあったけれど。ただ、捨ててしまうには惜しいので、畑の空いているところに穴を掘って、

横にして、土をかけてやる。これで、何本かでも生きてくれればと願いつつ。抜いた後には、

マリーゴールドが花をつけて、まるでハウスで花を育てているみたいに見える。次は、玉ねぎを

全て抜き取る。葉が、倒れているので、晴れを待っていたのだが、梅雨入りして、このままにして

いるとみんな腐ってしまいそうなので。もう、腐敗しているのも多いが。引っこ抜いてどろっと

しているとがっかりする。一日、風に当てて、痛み始めているのは、加工してしまおうと思って

いるが。ハウスの中のトマトは、諦めたが、雨よけフレームの方は、まだなんとか生き延びて

いるのもだいぶある。こちらは、脇芽かきとか全くしないで、ほったらかし栽培にしている。

だから、身の大きさも半分ぐらいだし、背丈も、まだかなり低い。水もあまりやってないから、

野生に近い感じ。それでも今のところ、なんとか徐々にではあるが成長してくれている。

去年から、はじめて、2年目のトマト栽培だが、どうも屋久島で育てるのは容易ではないと

いうことだけはわかってきた気がする。

       6.2

今朝は、雨だったので、 四時過ぎには工房で制作をする。スリップウェアの鉢の組み立てをして、

次男を連れて診療所。血液検査の結果もかなり良くて、明日でなんとか診療所通いに区切りが

つきそう。夕方まで、スリップウェアのソーサーを削り、カップの取っ手つけまで終えて、8割がた

こちらも区切りがついた。今の所、順調で、明るい週末を迎えられそう。あの、オブジェの爆発に

始まり、次男の高熱で絶望的だった、週のはじめとは雲泥の差。その間に、梅雨入りして、月も

六月に入った。あと一ヶ月したら、今年も半分が終わってしまう。日々、ただ、慌ただしく

過ごしているが、今年のはじめを思い出して、もう一度、目標をしっかりと据えてゆかないと、

ただ流されてしまいそうな気がする。

       6.1

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